階級制の競技は、ボクシングの他にレスリング、柔道がある。


その中でボクシングは、複数階級制覇が注目されやすい。

柔道で言えば、野村忠宏は2002年のアトランタ五輪で60キロ級で金メダルを獲得し、その後、オリンピック三連覇をしたが、いずれも60キロ級であった。


そんな野村忠宏に対して「60キロで頂点になったのだから、次のオリンピックでは階級を上げるべきだ」なんて声は聞かないし、また吉田沙保里は世界大会で16連覇したが、こちらも全てが55キロ級。

最後は53キロ級まで落とした。


オリンピック四連覇した伊調馨は、最初の三連覇は同じ階級で、最後は吉田沙保里同様に階級を下げた。


そう言えば、車椅子テニスの金メダルが17歳で、その後の目標を聞かれ「現状維持」と答え、明石家さんまが「現状維持は一番難しい」と反応した。


ボクシング、と言うより、井上だけ「階級を上げろ」と言われるのは何故なんだろう?

相手が下位ランカーではなく、一位のネリとやっても「勝てる相手としかやらない」なんて言われても、井上からしたら、じゃあ、誰とやればいいの?、だよなあ(笑)


野村忠宏、伊調馨、吉田沙保里が同じ階級で三連覇しても、階級を上げろ、なんて言われないのに不思議な話。


辰吉が自伝で減量について「飼われている犬と野生の犬が喧嘩したら、野生の犬が勝つでしょう。野生の犬は空腹で研ぎ澄まされているから」と。

多少、飢えていた方が殺気が出るのであろう。

相手がいないから、って理由で満腹でリングに上がってもパフォーマンスが落ちるでしょう。