高額なチケット代でも4万人を集めたのだから、これまでの井上の戦いぶりが評価された証。
その井上の魅力ある戦いとはKO勝利ではなかろうか。
スーパーバンタム級に上がってからも、そのパワーは通用し、フルトン、タパレスをKOで破り、このネリ戦を迎えた。
戦前、ネリが勝つ、なんて予想する者は、ほぼ井上嫌いの願望(笑)
さて試合である。
1ラウンド早々から打ち合いになり、ネリの左がカウンター気味にヒットすると井上はダウン。
リアルタイムで見てたら衝撃的だったであろう。
2ラウンド目、井上はネリの左を警戒して右のガードを上げた。
こうした修正を試合中に出来るのが井上の強み。
それだけ冷静に戦えてる。
またこの日、井上はボディブローが少なかった。
多分、井上がボディブローを多用するのが知れ渡り、あまり使うと何かしらのカウンターを狙われると警戒したのかもしれない。
そうした中でも、左フックや右ストレートを顔面に当てて、安定のKO勝ちは流石。
試合後、健闘を称え合いたいネリを無視した井上に好感を持てた。
これこそビジネスの一点のみで試合したのであろうから。