神経質な性格をごまかす為に、酒を飲んでいたのかもしれない。
親父が死んだ後に、そう思うようになった。
酒飲んで、陽気になったかと思えば、
急に怒鳴り声が聞こえる。
今となれば、笑える出来事の方が多いけれど。
親父の武勇伝は
たくさんある。
私は母親よりも、父親似だ。
それも、死んだ後に
強く実感した。
そんな親父が好きだったのだと思われるのは、猫だ。
そんな話をしたコトはなかったけれど。
私の小さな頃から、家に猫が居た。
野良猫を餌付けしたり、その子供が産まれたり。
ごく当たり前のように、猫が家に居た。
オカンも猫が好きなんだろうと、勝手に思っていたけれど。
親父が家から居なくなって、
それが親父が辛抱強く猫を可愛がっていたからなのだと気付いた。
それから、何年も経ち。
ウチの家に家族が1人できた。
親の居ない子猫が、庭にやって来た。
その日から、毎日エサをあげ続けた。
「シャーッ」って警戒されながら、毎日。
距離を少しずつ狭めて。
やっと少しだけ触らせてくれるようになって。
ようやく抱っこができて。
家で寝るようになった。
スタートから、1ヶ月くらいかな。
野良猫を餌付けして、本当に警戒されなくなるまでって、すげぇ根気のいるコトなんだ、と思った。
チビだから、外が怖いのかもしれない。
1回 家に寝るようになってから、ほとんど外に出なくなった。
外は大きな野良猫も居るし、その他の野性の何かもいるし。
そりゃ、怖いよね。
今でも私に対して、警戒心は残ってる気がする。
外の世界よりは、多分 私の方が怖くないんだろうと思う。
親父の気持ちは、分らんでもない。
そんな気がする。
