あの人は「夜王子」、未だ見ぬ彼女はきっと「月の姫」。








泣きそうな顔なんてしないでよ。




あの日のように、




何とも思わない顔して笑ってよ。










ヨワイ、ヨワイ人なのね。




ツラくて、サミしくて、仕方がないのね。








「カワイソウに」




髪を撫でて、頬に口付ける。




目をそらしたって良いのに。










あたしはどうして泣いていたのだろう。




あたしたちなんて、所詮




足りないトコロを埋めるために馴れ合っていたに過ぎないんだから。








何も、奪い合う必要なんてないじゃない。








微弱な電波と指先で、




繋がっていられるでしょう。








満たされないココロを満たせる場所があるなら、




どこへでも行きましょう。








ほら、あたしたちは




こんなにも曖昧で、不確かで、果敢ない。












何も失う必要なんて、ないじゃない。










だから、そんな顔しないでよ。