LAN経路の光アイソレーションつづき。

 

ルーター室です。

 

光アイソレーション ←→ ただの有線LAN

のテスト環境は出揃い、比較試聴だけはできるようになりました。

ただ、切り替えの遅延時間が大きいのと、A/Bの識別を断ち切って、公正なテストをしてみたいですよね?

 

A/Bの認知をあいまいにする

 

まず、ルータールームに蓋をして、見えなくしてしまいます。ケーブルは予め束ねておきます。

 

ここのケーブルを2本とも抜いてから娘に手伝ってもらいます。

「この2本のケーブルを、パパからは見えないようにして適当に挿して。」とお願いします。

背後で「カチリ」という音が二回聴こえました。

 

ハイ、これでAが何でBが何だか私には識別不能になりました。

これによって仕組み/価格/論理などの先入観のすべてを排除できます。除外できないのは、「いま切り替えた!」というタイミングの認知です。本当はこれもリジェクトできると最強です。が、残念ながら今回のように数分も音声が分断されること確定では気にするだけムダです。

 

 

次に、「A/B切替時」での遅延による違いをごまかす手法です。

 

再生もスイッチもスマホを使います。

 

Roon上では楽曲の再生が続いている状態です。

そこでまず、スマホ上でWiiM Homeを立ち上げ、デバイス一覧の状態にしておきます。

 

 

LANスイッチャーの A←→Bを切り替えます。

そうしたら、すかさずスマホのWi-Fiを意図的にOFFします。

 

 

楽曲の再生は停止するはずです。

 

そうすると、上図のようにWiiM Homeはデバイスを見失った状態になります。

 

そのまま30秒ほど経ってから再びWi-FiをONします。

それから1分ほど待ちます。

 

そうすると、WiiM Ultraがデバイスとして認識・復旧しているはずです。

 

 

Roonアプリを再び立ち上げてみます。

WiiM Ultraが再生デバイスとして認識されていることを確認して、再生を再開します。

 

A/B, B/Aとも上記の操作を繰り返すことで、AとBの違いを認知することなく比較試聴が可能になりました。

 

 

 

比較試聴

 

切替の状況はこんな有様ですから、「手元で操作できる」などにこだわる理由もなくなりました。立ち上がってスイッチできれば十分です。

また頻繁な切替比較はできなくなりましたので、1曲とおしで聴いて、スイッチして、同じ曲を又とおしで聴くというテスト方法にしました。感じたことはA, Bごとにメモをとっておくと良いでしょう。満足したら最後に答え合わせをします。

 

Because It's There

全部A→Bの順に聴きます。

気のせいレベルで音が違うように感じました。本当に気のせいかも知れません。

Bの方が奥行きが深いというか、奥から音が聴こえるような気がしました。演奏者の身体から床に剛結されて伝わる共振感というか、床からの反響音によるステージ形状の鮮明化を感じました。また、キュイっという運指のノイズもBの方が鮮明に聴こえた気がしました。以前も言いましたがこの辺は聞き手の注視点が変わるとヒト聴覚の聴こえ(伝達関数)が変動してしまうので、変わって聴こえて当たり前という見方もできます。また、A/B比較すると(違いを必死に聞き取ろうと注視するので)先攻よりも後攻の方が優位という可能性も高いです、切り替えを認知できる場合。

 

Anakrousis / Orestes Stasimo

こちらは先ほどよりもA/Bの音の違いを感じました。こういうアコースティック系の方が差が出やすいんですかね。Bは奥行き方向に音場が移動した感じ。深々とした奥行きを感じます。HeadgesもPaniaguaも帯域バランスや迫力には違いを感じません。主にステージのでき方や細かい音の分離に差が出ている雰囲気ですが、これも気のせいかも知れません。とにかく、人聴覚はそれくらい再現性が悪くて信用ならない代物なのです。

 

Believe, Beleft, Below

こちらは演奏開始時の拍手が聞き物なのですが、やはりA/Bで少々違う気がしました。

ピアノやベースはほとんど違いが見られないのに、拍手だけが妙に違う。POPS JAZZ系の録音はオンマイクのほぼモノラルをパンしただけのもの。それに対し拍手は現場でピュアステレオで撮られたものと思います。実存感がまったく違いました。

 

ピュアもの、ワンポイントものなどで差が大きく出そうだと段々分かってきたので、次に持ち出したのが、

Remember me, my dear

ピュアワンポイントの為か、これは一番差が出たような気がしました。それも気のせいかも知れません。

まずBは音が出る前から教会の人の気配がみちみちとこちらへ伝わってきます。奥行きはどちらも地獄のように深く高いのですが、Bの方が一層奥まっている。ABどちらも基音と一次反射、二次反射の残響音の分離が素晴らしいです。物凄い量のホールトーンですが楽音も声もまったくボケないんです。Bの方が一層ホールの雰囲気を克明に出してきます。また、Bの方が演者や聴衆が出しているノイズ:椅子の軋み、譜面台の音、咳き込みなどの微細な音が鮮明に聴こえた気がしました。後半に登場するアカペラやコーラスの分離がよいのもBのような。一方、奥行きが深くなった分、テナーサックスやヴォーカルの鋭さや生々しさはAの方が優って聴こえました。

 

以上、

AとBで大幅な音質差は感じません。少なくとも、低域や高域がどうこうといった帯域バランス的な違いは感じません。どちらかというと非常に仔細な音の分解や、ステージのでき方で違いのようなものを感じました。

上記のようにAよりBの方が若干の好ましさを感じましたが、誇張して書いています。決してAがダメとかBが劇的に素晴らしい大改善といったことはなく、僅差で気のせいレベルの違いだと思います。

 

つまり、拙宅では光メディコンを導入しようがしまいが、大した違いは出ないというのが結論です。

 

 

 

 

 

ねたばれ:答え合わせ

 

では、ルータールームの蓋を開けて、”答え合わせ”をしましょうか。果たしてBは何だったのでしょうか〜?

 

大発表します。パー

 

 A: 光アイソレーション経由

 

 B: 直結、ただのLANケーブル

 

いやいや〜、これは大どんでん返しですね!!びっくり

 

 

「ウチの安物ストリーマーでも、たった数千円の投資で、大変な効果がありました!!」

 

.... な~んて結論でも出せればBlogとしても話題性があってばずったかも知れませんが、結論は「別に無しでもよし、なんなら無い方が良く聴こえた」となってしまいました。

 

まあ、現実こんなもんっすよ。笑い泣き

 

世に蔓延している音質レビューはだいたいは先入観や思い込みに依るものだと思っているからほぼほぼ信頼していません。(基本、自分の感覚だけ信用するので良いと思います)なにせ自分の聴覚すら信用していないんだから。ネットワークオーディオ系なら尚更です。比較試聴と言い張るのなら、せめて自身で何を聴いているのか識別できないレベルには持っていってから実施してもらいたいと思っています。

 

 

あれっ??

これ以上ネットワークオーディオで改善テーマって無いんだっけ?だったらこれで最終回なのかな。まだノイズフィルタを実装すると何か変わるのか?が残っていますね。

 

 

残タスク

▢  a) MX-1000Hの展開形

✅️ g) 有線LANを光アイソレーションする

▢  h) デジタル系の電源にノイズフィルタを入れる

✅️ k) WiiM Ultraによるアナログディスク高音質化

▢  l) 昭和FMチューナーのドーピング、及び再受信調整

▢  m) Phonoのダイレクト・ディジタルREC+ディジタルRIAA

✅️ n) LINE ClovaをBluetoothスピーカーに改造

✅️ o) New水平器でアナログプレーヤーの水平を厳密に取る

▢  p) Synology NASの静音化