色々と書きたいネタは溜まっているのですが、記事の準備をするヒマが無い笑い泣き

ってんで、今日も音楽の話でお茶を濁します。

 

本日は、大好きなマイブラのお話を。

 

My Bloody Balentine : Loveless 

 

ご紹介するといったって。。。

この、余りにも偉大で、ロック史上に燦然と輝く殿堂級名盤の前に、正直私は的確な評価語を持ちませんし、批評能力もありません。私なんぞが批評しなくとも、ネット上には幾千の数え切れない的確な批評が並んでいるから。

 

このアルバム発売当時の私は道玄坂や宇田川町をふらふらしている歪んで突っ張った小僧でした。CISCO、FRISCO、タワレコ、HMVなどを徘徊し、中身もろくすっぽ解らぬまま、金が尽きるまで多ジャンルジャケ買いをするようなアホでした。このアルバムも真っ赤に染まったジャケットにそそられて、中身の予備知識なしに買ったなかの一枚です。(そんなのばかりだから、ハズレも大量)

 

最初にOnly Shallowが鳴り始めたときのショックは歳を取った今でも鮮明に覚えています。2回、3回と繰り返し聴くなかでその妄想は確信に至りました。何度聴いたのでしょう。1日に何度も何度も、毎日毎日、狂ったようにこればかり聴きました。レビュアーのどなたかが書いていたように記憶しますがコイツは合法的なドラッグなのです。足抜きが難しいので、未聴の方はできるだけ聴かないことをお勧めいたします。特に若い人なら、

一体何回聴いたのか・・・数百回、否、どう考えても千回以上は試聴しています。そういうの、私だけじゃないようなんです。どのくらい浸透力と破壊力のある音楽か(聴かないで)ご想像ください。

 

しかし、このアルバムが偉大な存在で世間的にも神格化された存在であることを知ったのは、買ってず~っと後になってからでした。

 

まず、このアルバムがシューゲイザーというムーヴメントを興したバンドであったということを知るのは5年後です。そして、このバンドが膨大なフォロワーを産み、それが現代も続いている。バンドを擁するレーベルCREATIONがこのアルバム制作費と契約が原因で倒産してしまったことを知ったのも、10年以上経ってからでした。たった1枚のアルバムでレーベルが消失してしまうという事態はなんとも凄い話ですね。でも、私はこの1枚を出せた功績で、倒産したことには価値があるとさえ思っています

クリエイションは、この1枚だけで終わったとしても歴史に名を残すレーベルとなったことでしょう(実際そうだし。)

 

そう。インターネットの普及とともに、このアルバムがどんな存在で、人々にどう受け止められていたかを知った。私がようやく全貌を認識できたのはそれからだったんです。(おっそ)

 

そして・・・現代ではどうでしょうか。このアルバムがでてからもう30年も過ぎました。

このアルバムに対する星の数ほどのレビュー。そして天井打ちの称賛。神と崇める人々の存在。それらは、当時私が感じていた衝撃と心酔そのものでした。多くのファンが当時の私の衝撃(私だけが好きだと思いこんでいたんです!)を代弁してくれる喜びと安堵は、筆舌に尽くしがたいです。多くの人が「もはや語る必要もない」と云っていますね。私もそう思いますが、今あえて取り上げました。これは私が前々回あたりからずっと書いている「共時性」というヤツなんです。

 

「カンオケに洋楽を5枚だけ持っていっていいよ」と言われれば、間違いなくコレが入ります。

 

 

このアルバムの数十年後、彼らはこれの焼き直しのような「MBV」を発表します。私も含めて大変な期待で受け入れられましたが、まったく同じような内容は期待通りであり、肩透かしでもあり。このような音楽は時代性、共生感覚が重要なのだなと痛感した次第です。マイブラに期待するのって、現状否定、破壊、革新だったっていう事なんでしょう。全く同じものを期待していたわけではない。こうして若い頃の思い出話を書き始めるようになると、人生も終盤って感じなのでしょうね笑い泣き

 

いつもそうなのですが、特にこんな音楽を前にすると音楽を言葉で表現・批評することの限界点を感じますね。言語で再現できないからこそ、音楽があるんですね。