結局。とどのつまり。私はJAZZが判ってないのですよ。

 

本日はBetaでJAZZ(ずーじゃー)を聴いていきます。

 

 

BetaはJazzやRockが得意ジャンルです。無個性だからもちろんClassicも良く鳴るので「どちらかというと」ですけど。

AlphaやGammaが弦が美しくめっぽうClassicやNature系に強いのに比べて・・・比べればという程度。

良く弾み、隈取や音階が鮮明でいながらファットなベース。風圧を伴うバスドラム、金物の厚みのある空気感もよく出ます。艶めかしい人声。とてもメタルダイアフラムとは思えない熱気とグルーヴ。でもね、私にはジャズが心底は判ってないのです。

 

特によく判ってないのがオールド・スタンダードなジャズです。

さらに中でもよく判らないのがMiles。Coltraneは辛うじて判っても、Milesは判ってない。最近、AmazonやSpotifyで聞けることをいいことに、解らなくっちゃっということで、その辺りを集中的に聴いています。若い頃はかっこつけでエヴァンスとか聴いても、結局はこころに響いて来ないものな。

 

まあこの辺り、オーディオ的に言えばやはり古臭い音は否めないですよ。

基はモノラルだったりする盤もあって、無理やりステレオ化してたりするんでしょ? 左右鳴き別れで、音場もくそもあったもんじゃない。それでも、昔東北のジャズ喫茶やジャズレストランで流れていたアルテックやJBLを彷彿とするとてもよい雰囲気の音はするんです、Betaでも。例えば東北のステーキハウスにはこんなモノが唐突に置いてあったんですよ。

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それをALTECの玉アンプで何ともシックで豊かな音を鳴らしてた。

 

それと似たような音がオールドジャズならBetaでも出るんですね。ある種、ラジアルホーンなのかよというような。高域が厚いし。この、ある種ノスタルジーを感じるような収録音が全体支配的で、何で聴いても同じような音になるのかも知れないです。

コルトレーンもね、後期の何と言うんですか、フリー・インプロヴィゼーションが凄すぎる手合になると、もう理解の範疇にない。

 

ピーク・インフルーエンスは13-14歳のときだとか。

 

この年代というと、ロックやクラシックは聴いていたが、ジャズは手を出していなかった。私はその辺の影響が大きいのかなと思います。ジャズも、どちらかといえばジャズ・ロック→ヒュージョンから入っていったから、

アラン・ホールズワース、ゴング、ソフト・マシーンは大好きなんだけど、もっと本格的なジャズ、例えばマイルス辺りがBlueだと言われても、もう解らない。おそらくDNAの中に血が無いんです。12~16で聴いてないからね。

 

映画 Blue Giantを観ました。アマプラに掛かったから。もちろん全巻愛読書です。本当は劇場で観たかったけど、機会が叶わなかった。音楽は上原ひろみさん監修ですって? 合ってるな~って思います。音楽性も、急進的な感じもね。

 

私が好きなジャズも、やや激しめのやつです。それは、DNAでロックが好きだからなんだと思います。良くわからないですが、早くて激しくて、猛烈な、息もつかせぬインタープレイ的な? それからすると、上原さんなんかモロ・ターゲットのような気がする。いや、もちろん聴いてますよ一通り、上原ひろみ。だけど凄いとは思っても琴線には触れないんだな。音楽っていうよりサーカス聴いてるみたいでね。

 

そんな私が一番最初に引っかかった「JAZZ」はコレでした。大西順子トリオ。1996年だったかな。

 

それまでは、ムーディーなパット・メセニーだのダイアナ・クラールだの聴いてお茶を濁してたのが、完全フックされたのがこれ。

とにかく、ジャズってこんなにカッコ良い音楽なの?と、本気で心酔した最初です。

 

そして、最終的に完全ノックアウトされたのが同じく大西順子さんの「バロック」でした。

特に最初のトラック、「トゥッティー」ね。

 

俺が聴きたかったジャズは、きっとこれだ」と思いました。初めてと言って良いくらい、出会えた。

だから私の中での”BLUE GIANT”はこのバロックなのかも知れないですね。

ただ、このあと彼女は(一時期)ピアノやめちゃうんですけど。

 

大西さんは分析肌で批評性と自己否定も激しく、過去の遺産をトレスしているだけのような発言もする。だったら、何で容易に見つからないんだ。アンタを越えるジャズを教えてくれ、お願いだから。

 

私が好きになったものって心酔した直後に辞めちゃうコトも多いんです。究極にたどり着いたから辞めちゃうんでしょうか。マイブラ、ジェリーフィッシュ、ジャパン。だから、オマエモカって感じではあった。(復帰したけどね)

 

本当のジャズオールドファンに言わしめると、「本当のジャズは1960年まで」と言われています。でも、私にはその年代に心酔できるジャズが無いんです。当事者ではなく、時代共感がないから。また、ジャズはオーディオのターゲットになることも多いんだけど、もし本当に音楽的な全盛が1960年より前にしか無いのだとしたら、オーディオのターゲットにはなり得ないと思う。だって、本当に録音がヒドイんだもの(笑  ひたすらプアで、本物の楽器の音なんてしないです。

Classicだと1958年でも凄まじいレコーディングが残ってますが、音響的にはそれと対照的です。

 

こんなの、真正ジャズファンから言わせれば端にも棒にもかからないレコードかもしれません。

大西順子さん路線で、「もっと凄いのあるぞ」という盤があれば、ぜひオススメお願いします。一生修行不足の身なんで。

 

 

 

オーディオ的な話もしておくと、「バロック]に入ってる3曲目の冒頭のベースソロなんかはオススメです。鳥肌ものに生々しいですよ。うう、なんちゅうスゲエ音だ。(こうした楽器本来の音の良さも音楽の重大要素だと思うんだけどなー。)