良く鳴ってはいるんですが、、、

ろくすっぽ計測しないままでGammaには途中でご退出いただきます・・・。

 

久々にサブバッフルを交換します。

 

サブバッフルを外すには、まず緩衝材の厚紙をバッフル間に挟み込みます。(この僅かな厚みで取り付け位置の整合と、傷よけを行っています)

 

 

Betaのバッフルを取り付ける前にも、やはり厚紙を間にはさんで養生を行います。

 

サブバッフルは各モデルとも、LチャネルとRチャネルが決まっています。

裏側に赤いドットが打ってある方がRチャンネル。

僅かな差ですが、ビス穴の位置がL/Rで最適化されているんで、左右を間違えると取付ねじがスムースに入っていかないんです。嵌合してから穴あけをしているんで。

 

位置調整し、ハイ、取付完了。

 

写真では一瞬なので、簡単そうに見えると思います。

でも実際は毎回、冷や汗・脂汗を垂らしながらの悶絶作業。

特にこのBetaは、バックキャビティが大きく長くかつ開口ぎりぎりまで干渉するので、バッフルが少しでも傾いてると入ってゆかないのです。限りなくスラントの鉛直方向へ並行を保ちながらインサートしてようやく嵌ります。それも、配線長がぎりぎりのターミナル結線をしながら、の作業なので緊張感は極点に達します。片手で重量物を支えながらもう片手ではメクラでターミナルに結線するようすを思い浮かべてみてください。ドライバーを取り付けた状態のこのサブバッフルはかなり重いしね。バックキャビティが大きいBetaが一番たいへんで、次に大変なのがAMTのバックキャビを持ったGamma。AlphaとUpsilonは比較的ラクかな。カミさんに補助してもらいながらの作業だとだいぶラクにはなります。

 

・・・というわけで、Andromedaの次男坊、Betaが再起動しました~。

 

おひさ~っ。パー

 

 

Betaはマーブル調のフェイク塗装をあしらった外観が特長です。(本物の大理石なら良かったのに~あせる ...ただの木)

 

では早速、miniDSPをセットアップしていきましょう。

本当は、計測しながらの再セットアップをした方が良いんですよ。

 

でもまずはDSP-408で鳴っていたときのセットアップ(フィルタ定数)をそのまま移植してみることにします。早く音が聴きたいんだよね、やっぱり。。。

 

クロスオーバーの”電気的な”スロープです。

ミッドバス:ミッドハイ間は1次スロープで450Hzクロス。

スーパーロー:ミッドバス間は、最終的アコースティックスロープとしては4次系(-24dB/oct)くらいでつながっていると思います。

 

これはミッドハイの調整PEQ。

なんとも奇妙なイコライジングですよね。

でも、これはThiel CS2.4のパッシヴクロスオーバーをほぼ模擬してるだけ。このフィルタを通した方が、振幅特性/位相特性とも線形に近い状態に近づいてウーファーとクロスします。

 

miniDSPはオールパスもあるし、なんといってもFIRもある。

よって、これ(パッシヴ模擬)より更に”良いもの”を生み出せる可能性があります。

 

 

続いてこれはミッドバスの調整。

ここではブレイクアップを潰す3連のノッチ+に加えて、緩いHS(High Shelving)を組み合わせています。

 

ウーファーなのに、ハイ上がりに調整してる?変なの。って、思いますよね。でもこうしておいた方が、Butterworth -6dBを掛けたときに最終的にトゥイーターと線形につながるのですよ。電気的に1次(なんの意味もねぇ)でつなげたいわけではなくて、アコースティカリーに1次で繋ぎたいのです。

もう一度、過去のポストと同じ記述を繰り返しますね:

 

ラウドスピーカーのクロスオーバーとは:

 

単純なハイパス+ローパスで周波数を繋いでいるのではなく/あるべきアコースティックスロープで線形結合するために、イコライジングをする行為なのだ 真顔

逆説的に言うと、コイル2個、キャパシタ2個だけのばかちょんXoverを内部発見したらその時点でダメ認定してもOKです。

 

こんな感じでDayton時代と全く同じ係数でフィルターを移植し、まずは視聴してみました。

 

 

 

う、うそだろおおぉおお? ちょまーっ。

 

これ本当にBeta? こんな音ぢゃないよ?

 

私の記憶のなかにあるBetaの音ではなかったんです。何かが本質的に変わってしまった??

まず、温度感が違う。Betaはもっとクールなはずじゃないのか? 音がとても熱いんです。温度が高い。興奮してくる。これじゃまるで絶好調のGammaを聴いてるようだ。GammaはBetaのようで、BetaはGammaのように聴こえる?? こいつは重症だなー。

 

この大きな違いは何なの?・・・今のところ要因は判らないです。

やはり思い当たるのが、パワーアンプの違いか? 以前はMeridian+SONYのPA用。今はMOS-FETの自作アンプ。この違いが温度感の違いを生んでるんじゃないのか?

 

それともう一点。

やっぱこの音って最早「f特がフラットではなくなってるんじゃないのか?

 

 

  (以前録ってたBeta:ただしXbassぬき)

 

原理的には、DSPを替えたって、フィルター定数をそっくりそのまま持ってきているのだから、まるで同じ特性になるはずなのです。でもそこはそれ。何か私の分からない要因があって合成特性がヨレてるでないの? そのゆがみを聴いて私は喜んでるだけなんじゃないの?その辺は測りながら検証してゆかねばなりませんね。

 

いずれにしろ、いきなり良い音が出ちゃったらモチベーションは下がりまくりです。もうこれでいいじゃないかと、囁くジブンが居ます。Betaから温度の高い音を出してやる!と鼻息を荒げていたのに、それが何もせず勝手に出ちまったものだから...。

 

でも、そうじゃないだろ? ここより「一段上の音」や「聴いたことのない特殊な音」を出したいんじゃなかったのけ?そうでなければ、新しいDSPに買い替えた意味も無くない??

 

中低域の反応の鋭敏さは、ちょっと前まで聴いてて優秀と思っていたGammaと比べてさらに上か。しかも押し出し/厚みもすごいから、温度感が高くなる。芯がヨレない、強い。それでいて剛直な固さはなくリラックス感さえある。中高域の透明感や解像度は元々凄かったがやはり卓越している。へたするとそこもGamma越えてるんじゃないのか?ワケが判りません。アルミナメタルコーンって澄んで解像度は良いけど/冷たく締まった音がしそうな先入観があるのですがこれは違う。曖昧さが無いのにパルプコーン以上に熱く厚く強いイメージの低音・中低音が出てきます。少なくとも「金属っぽい」見た目の想像とは無縁です。これってミドバスをMeridianで駆動していた頃には無かった印象です。ステージの出来方は少し違いました。Gammaが無制限にうわっと広がるタイプとしたらBetaは少し音像寄りというのかな、かっちりしたイメージがあります。でもそれも僅差。

 

もうすっかりGammaは”Beta越え”と思っていたのに、引っ張り出してみればまたまた立場逆転か。もうワケが判りません。抜きつ抜かれつのチキンレースのはじまりか。

 

とはいえ、上記はかなり誇張して書いていますね。やっぱり改めて聴き比べても、Alpha、Beta、Gammaは音が酷似していてびっくりします。ドライバー構成、ダイアフラム、クロスオーバー全部違うのにです。ソース毎の音質差の方がずっと大きい。

 

 

今、ぼんやり夢想してるのは、強い音ではなくて「弱い音」。理想の音、というのではなくてね。超ワイドレンジなんだけど/アタック音が弱く/幽玄で柔らかく/霞棚引くような:つまり間接音中心の、掴みどころのない音。本当にこのBetaからそんな音出るのか? ちょっとイメージ出来ないです。でももし出たら、スイッチひとつで弱い音と強い音を切り替えて楽しめる。サイコーだと思いません?

いよいよ、miniDSP「ならでは」の本格的な屠りに突入していかねばなりません。

 

 

 

これは、昨年初めてGammaが鳴り始めた頃に茫然自失した曲/盤ですが、今またBetaで別の意味で茫然自失しています。

 

まぁ録音がすごいんで当然ですが、、、とにかく凄い。音場感だけならGammaか、押し出し感や実存感今そこに居る感ならBetaなんだよな。甲乙つけがたい。

 

なんだよ。。。。

客観的で冷めた音だと思ってたら、ちゃんと人の心を抉る音も出せるじゃねえかよ、Beta。

 

誰だよ、Hi-Fiとか現代スピーカーでは心に響く音は出ないとか言ってたの、ぜんぶ嘘じゃねーかよ。もう涙で前が見えないよ。えーん もう、いいじゃんこれで。全部アガリでいいじゃん。Vivaceももう要らねえよ。今目の前でマーラー6番のカミさんの曲鳴ってるけど、涙腺崩壊寸前でこれ書いてるよ。

 

 

 

満足してしまうと掘り下げるモチベが下がるから向上はないのです。不満てんこ盛りくらいの方が、オーディオは前に進むんでしょうね(たぶん) 良かったジブン理想が低くって。(笑 笑い泣き