前説
本格的マルチウェイ / ディジタルクロスオーバーの世界へようこそ!
これから数回に分けて、Flex Eightを題材に、本格的ディジタルクロスオーバーのもたらす新しい世界をご紹介します。
これからアクティヴクロスオーバーにチャレンジする後進の方々へ、少しでも参考になれば。
ハイエンドなラウドスピーカーの世界で、致命的ボトルネックとなっているもの。それはクロスオーバーネットワークです。
パッシヴなクロスオーバーを構成するパーツはどんなに高価なパーツを使おうが電気的特性が悪い。また、急峻な遮断特性を構成しにくい。位相補償や特性補償をする際の自由度が低い。アライメントの精度も悪い。本当に峻度の高いフィルターを構成かつ品質に拘ってパーツを投入すると、クロスオーバーパーツだけで数百万円掛かってしまう。(=そんなクロスオーバーは搭載できない)しかしその数百万円が性能に直結しない。悪い。
メーター数十万円もする高額スピーカーケーブルでアンプとスピーカーを繋げる。しかしその先に待ち受けるのは、総長50m以上にも及ぶ細いタフピッチ銅。と考えると大きな矛盾と投資効率の悪さに虚しくなります。
(圧倒的に性能妥協し、それでも超高額なネットワーク。無駄無駄無駄無駄無駄無駄ぁ)
これらの性能限界を決定的に突破するのがDSPを用いた現代的なディジタルクロスオーバーであり、先進的なマルチアンプシステムです。
品質の悪いパッシヴクロスオーバーを撤去できるというだけで総合音質には絶大な効果があり、かつ、パッシヴクロスオーバーでは実現不可能な自由度/精度の高い特性補償ができるというのがディジタルクロスオーバーのもたらす決定的なアドバンテージ。
ハイエンドスピーカーシステムがパッシヴクロスオーバーを採用するのは、それが必ずしも理想的なスキーマティックだからではなく、現代Hi-Fiコンポーネントの構成文脈からそうせざるを得ず、妥協した姿としてそれを提供しているだけ とも考えられます。だって、「8チャンネルぶんのパワーアンプを準備してください」と言われると、それだけで引いちゃうエンドユーザーが多いでしょう。それで享受できるメリットも理解しづらいでしょうしね。
優秀なキャパシタをクロスオーバーに使えば、音質は変化する。。。つまり、キャパシタの持つカラーレーションの差異に頭を悩ませる羽目になります。それはそれで楽しく面白い趣味ではあるが、不確定要因を沢山抱えて喜んでいるだけです。
開封の儀
梱包のダンボールを開梱すると、緩衝材ひとつなく、ダイレクトにminiDSPのパッケージングが現れました。品質は大丈夫なのかしらん。一応ハコに凹みなどは無かったので、そのまま開封します。
キレイでオシャレな今風のパッケージングですね。でも小さいです。
パッケージサイズは、260x223x72mm。
簡素ですね。
各所に保護フィルムが貼ってある。中華のようないい加減さとはちょと違う。
カラバコ。
とり出したトコ。(笑)
そっけなし。小さい。
DSP-408よりはかなり高級機なのですが、でも外観や大きさはあんまり違わないかなぁ。DSP-408が愛おしくなってくる。アレはアレで、私を革新してくれた存在だから、売らんでしばらく使おう。
背面。
左から順に、
GND / DC12V
無線アンテナ端子 / USB
SPDI/F (同軸) / TOSLINK
8chぶんのアナログOUT
付属品は、
リモコン / Bluetoothアンテナ / USBケーブル / ACアダプター
ちょ待っ。。。
このACアダプタて・・・。ああ、やっぱり。
DSP-408とFlexEightのACアダプタは同じです。同じものです。
このヘンのアダプタは協約でも結ばれてんのかいな。。。なにもここまで同じにせんでも(笑)
コンソール(クライアントアプリ)のインストール
前回、
アクティベーションコードは一回こっきりしか使えない 的な記述をしましたが・・・
それはミスリードでした。危うくサポートへ連絡してしまうところだった。
詳しく説明しますね。
1)まずminiDSPサイトでアカウントを作り、ログイン状態とします(ここ重要)
2) 次に、miniDSP Flex EightのUser Manualページへアクセスします。
Downlodのページでも、Applicationのページでもないんです。必ずManualのページへアクセスしてください。
3) Installation をタップします。
上図で、Redeem your miniDSP software のリンクをタップしてしまいがちです。(タップしないでください)私はココで騙されてしまったわけです。
核心はそのすぐ下に記述されています。
miniDSPサイトのアカウントメニューのリンクから、User Downloadを選ぶ。これが正解です。
4) この User Downloads ですね。
これを押すと、
このページへ行けます。ここまで来れれば大丈夫。
5) 上記から、目的のアプリをタップしてダウンロードできます。
Windows なら1行目(10/11 Build)。一般的なMacなら3行目 (Mac-Intel Build)ですね。
・・・というわけで、アプリインストールにアクティベーションコードが必要というのは嘘。アカウント+購入履歴があれば良いんです。Winでも、Macでも、何度でもアプリのインストールが出来そうです。私は両方OSに入れることにしました。
6) Mac の場合だと、他のアプリ同様に.dmpの中のアプリをApplicationsにドラッグします。
7) Windowsなら当然、.exeのダブルクリックですね。
それぞれのプラットフォームへソフトインストールします。
そこまでハマらずに来られたら後は簡単です。
アプリ起動。
8) License AgreementにACCEPTして・・・・
9) はい、アプリ(miniDSPのコンソール)が起動しました。
miniDSP購入時にセットしたIDとパスワード。つまり購入アカウントがソフトインストールになにより重要ということです。忘れずしっかりとMEMOしておきましょう。
さて次回は。いよいよFlexデバイスをPCに接続して、アプリを触って動かしてみることろから、再開しましょう。