Gamma、なんかノイズ感じる。
低域の大振幅を加えると、パッシヴラジエータの辺りから、パリパリとノイズが聴こえるじゃありませんか。
取り外して、調べてみる。
あちゃー。 ウェイトの軸ビスが緩んで外れかかってるじゃないの。。。
これがノイズ源か。締めていないのが、振動でどんどん緩んできたんですね。脱落すると探すの大変だから、脱落前でよかったです。
おまけに、そのPRを取付けているビスも、6本とも超ゆるゆる。(指で締めただけ??)
そういえば、仮止めのつもりだったような??
さらにさらに、ETON 8-612は、6本取付ビスのうち、3本しか付けてない。
メチャクチャや・・・。
良くこんなので聴いてたな(笑)いい加減にもほどがある。
せっかくPRを外したので、勢いで。過剰だった超低域の調整にも着手しましょう。
まず、購入した錘りの質量を測ってみます。
ふむふむ、大きいリングが1枚7.7gくらいで、小さい方が2.1g。
本当は1枚5gくらいが調整しやすかったけど、大小あるので問題ありません。
Simulationでは、ETON 8-612は+10gくらいのAddMassが適切だったのですが、Xbassとの重合も加味して、やや過制動気味にします。重たい方の錘を2枚使い、+15gを付加してみました。
今度はしっかり締め上げたぞ。
ただし、締め過ぎると再調整のときに難儀しますので、適切なトルクで。
この状態で、PRsの低域を測定したのがこちら。
だいぶ落ち着きましたねぇ。
もはや低域ピークはありませんし、むしろ早めにお辞儀している。このお辞儀が、Xbassとのクロスオーバーでは有利に働きます。
さらに、Xbassのレベル調整と再クロスもしました。
総合特性はこちら: 赤線がXbassのもち帯域。
おぉ~ 立派立派。
最高域がもうちょっと伸びてればもっと良かったけど。
それ以外はほとんど瑕疵がありません。
ただ、この実測特性はあくまで疑似無響ないし無響状態での特性です。部屋に持ち込めば、たとえば私の部屋だと定在波の影響で、100Hz付近に8dB以上のディップが出ますし、超低域部分はもう少し波打ちが出ます。でも、だからといって100Hzを埋めたり、グライコなどで凸凹を均らすのは止めたほうがよいですね。無響状態で平坦な特性に調整しないと、違和感のある音質になってしまいますので、部屋の残響込みでの音響調整はしない方が良いです。
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こけ脅し的な超低域の凄みは少し減退したものの、フラットにしたのでより自然、より一般化された音質になりました。
Saint-Saens / Symphony No. 3 / Michael Stern, Kansas City Symphony, Jan Kraybill / Tr4: Allegro
うわわわわわ、止めてくれ。
サブウーファーが壊れる。一切手加減なしの録音。壊す気か。
オルガニストがペダルを踏む度に、ウーファーの振幅が目に見えて酷く、ほとんどボトミング寸前。これがワイドレンジ故の功罪であり、トレードオフの部分です。それにしても、音が遠いなぁ。残響がすごい多い。二階席な感じ。この盤は、オルガンの美しさリアリティもさることながら、弦もブラスも美しく、素晴らしい響きです。その代り、ワイドレンジなスピーカーで再生するとスピーカーを破壊されるリスクがあります。ただのオルガンのくせに!!
ラウドスピーカーのエクスカーションと、耐入力の関係について触れておきます。
よくスピーカー(特にドライバー)の公称スペックで、50Wだの100Wだの数字が書いてありますよね。あんな数字、本当に何の意味も無いのですよ。
スピーカーの真の耐入力はほぼ、そのシステムの低域の伸びと、エクスカーションによって決まります。ワイドレンジシステムは、耐入力がとても低くなります。
実例を挙げましょう。
SB23-CACS45。
緑のラインは、Q=0.8になる密閉箱に入れた特性です。
一方で、赤点線のラインは、超大型の密閉箱に入れて超低域を伸ばしたもの。
赤線はグリーンに比べ、20Hzで10dB以上、レベルが高くなっていますよね。つまり、赤線の方がワイドレンジってことです。
一方で、下図はそのシステムへ、10Wの電力を入力したときのエクスカーションを示しています。
たったの10Wですよ。
グリーン線、つまり一般的なシステムは、20Hzにおける振幅が±2mm程度に収まっています。
まぁ問題ないですね。
一方、ワイドレンジだった赤線の方はどうでしょうか。
このウーファーのリニア振幅限界は、±6.5mmですが、それを越えて7.5mmくらい振れてしまっています。
つまり、「ワイドレンジに作られたシステムはわずか10Wでも破綻する/壊れる場合がある。」ということ。
このウーファーの公称入力はRMSで60W。でもレンジの設計次第では、10Wでも壊れてしまうんです。
通常の音量で、低域での危機感/破壊の危険性を感じられたとしたら、そのお使いのスピーカーは間違いなくワイドレンジということで、ジマンしても良いと思います。
逆に、いくらでもパワー入りませす全然問題ありません というのは、低域の伸びが足りないことを実証してしまっているんです。そうなってくると、公称スペックの耐入力なんて何の意味もないですよね。エクスカーションの模擬こそが、耐入力には重要ということ。18インチで±20mmの怪物ウーファーを選べば解決は可能だが、、、そこから先は趣味の問題です。
上記は分かりやすい密閉型で示しましたが、これはバスレフ型だろうがPRsだろうがTLsだろうが、傾向として同じです。
実際、Xbassは中音量でも危機を感じますが、それより耐入力のないはずのAndromedaは、大音量でもビクともしません。それはAndromedaが超低域を再生していないからなんですよね。
ワイドレンジ=パワーに弱い。覚えておいて損はありません。
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