またまた安価で粗大ゴミ(?)をゲットしました。

今回は4チャンネルの業務用パワーアンプです。

 

 

6chのMOS-FETを制作するには、少し時間が必要です。

 

それが完成するまでのツナギとして、4chのアンプを入手したというわけです。4chじゃあ2ch分、足りないじゃないか。そこは、現用のMERIDIANパワーアンプで補完して6chとします。

 

これはジャンク扱いの業務用アンプです。SONY SRP-P4005 という型番。

 

実はこのアンプ、臓物がけっこうスゴい。

500VA位はありそうな巨大なRコアトランス(驚!)がデーンと鎮座。

ケース高さが足りないものだから、ブロックコンデンサは中型のものを3パラx2。

終段はバイポーラの2パラプッシュプル。

空冷式の立派なヒートシンクで、耳障りなファンなどは非搭載。

この立派な構成で、1ch辺りたったの50W(8Ω)しか出ない??

 

50Wにしては電源と終段の余裕が半端ない。もちろん全段ディスクリート構成です。

そこにとても惹かれました。業務用にしては珍しく、CANONの他にRCA入力もあり、内部のコンストラクションもとても立派で、業務用よりむしろ民生用に近い作りに感じられます。

 

 

外観、キズっだらけです。歴戦を戦い抜いてきた感じの外観になってます。

 

「ジャンク」扱いですからね。最初の電源投入はやはり自作アンプと同じくらい、緊張します。なんだったら、その場で火を吹いてもおかしくない。それがジャンク。

 

いきなりスピーカー繋いだらバカ。まずはDCオフセットくらいは当たっておきましょう。何だったら、Vccまるまる出力端に出ている故障品だってある。そんなもん繋いだら一瞬にしてヴォイスコイル焼けます。

 

 

んん~。 全chともドリフトは正常範囲内だー。

パイロットランプも全ch点いてるし・・・コイツはもしかして、イケるかな?

5分程電源投入して、嫌なに匂いや極端な温度上昇のないことを確認。

 

これはお師匠に教わったこと。最初にアンプに電源投入したら、嗅覚(焼損)、視覚(煙)、触覚(光熱)、聴覚(振動)のすべての知覚を研ぎ澄ませて異常をいち早く発見せよ、と。

 

 

・・・なんかダイジョブそう。ではでは。焼けてもちっとも惜しくない、PIONEER S-X3II改を繋いでテストしていきましょう。

 

Channel 1: 問題ナシ

Channel 2: 問題ナシ

Channel 3: 問題ナシ

Channel 4: ・・・・ 音が出ない・・・

 

あぁーやっぱ駄目か。故障品か。そうだよね、どうする? 手間掛けて修理する?

 

...と、ちょっと待てよ?リアパネルを確認すると・・・?

 

 

リアパネルにはBAL/UNBAL(RCA)のセレクトスイッチがあって、それがch4だけBAL側に倒れてました。これじゃ音が出ないわけだわ。というわけで、スイッチを倒して確認。このアンプは全チャネルが正常動作品でした。(今のところ。)

 

で、出音ですが、驚くほど良好な音質で鳴っています。

ここのところ共通でS-X3IIを使い、劣化版とはいえ Technics SU-V7、YAMAHA A6・・・と立て続けにアンプを聴いてきたなかでは、間違いなくこのソニーがナンバーワン

 

まず、S-X3IIの2本間に空間(パースペクティヴ)が出現したことに仰天します。えっ?? ・・・・ S-X3IIで空間なんて、出るの?(出ないと信じ込んでいた) どろどろだった低域は、ベースやバスドラは音階が若干鮮明になり、俄然実体感がアップ。中・高域は繊細で緻密、細かい音が良く出ます。業務用途というと、頑丈でパワーだけ立派で荒々しいイメージがありますが、むしろ真逆。これに比べると V7やA6は演色を感じるほど。

 

こんなロクでもないミニスピーカーで聴いてみた結果でしかないから、音質の即断はキケンですが、今はまともなスピーカーがほとんど無いですからね。(メインスピーカーは解体してしまったし。)でも、チョコット聴いただけでも、これは存外に拾い物だなと感じました。もちろん、本命のパワーアンプは作りますよ、ええ。いかんせん鬼古いアンプですからね。いつ故障してもおかしくないから。

 

でも、しばらくは壊れずに動いてくれると、嬉しいな。