茨城県道281号 平友部停車場線

【基本情報】

起点:笠間市橋爪(R355,r16交点)→終点:笠間市友部駅前(友部駅)

延長:3.72km

制定年:1959年

【調査日時】

2021年(令和3年)5月1日 11:21-12:07

【調査記】

今回は、笠間市内完結の短い県道、平友部停車場線を紹介します!この県道は起点から終点にかけて旧から新へと変わっていきます。

↑県道概略

↑写真1:起点(笠間市橋爪)
旧地名は平です。なんだろう、この景色。令和の日本って気がしない。左にある建物は朽ちてるし、なにより道幅が。左と手前が国道355号線、右が県道16号線、奥が今回紹介する281号線です。横断歩道の幅から見てわかる通り、この交差点で1番まともな道幅なのは281号線です。
手前の国道355号と右の県道16号は狭すぎてびっくりしました。多分昔から変わっていないんだろうなぁ〜

↑写真2:起点付近(笠間市橋爪)
友部駅に繋がってるのか不安になりますね。このあたり、車も人も来ないです。

↑写真3:開通記念碑(笠間市橋爪)
ちゃんと記念碑があるあたり、開通は歓迎されたのでしょうね。

写真4:笠間市橋爪
この県道初のヘキサは起点からそう離れてない場所にあります。

↑写真5:笠間市橋爪
案の定道幅は狭くなります。どうして起点だけ2車線程の幅だったのでしょうか…

↑写真6:笠間市橋爪
狭いとはいえ、すれ違いはできる幅です。自転車なので坂はきつい。。

↑写真7:橋爪はなさか交差点(笠間市橋爪)
坂を登ったあとは、橋爪はなさか交差点を右折します。はなさかって聞いたら花咲か爺さんを思い浮かべますが、施設の名前らしいです。「笠間市憩いの家はなさか」は市が運営する複合温泉施設です。執筆時点の2021年9月は緊急事態宣言により休館中です。

↑写真8:橋爪はなさか交差点(笠間市橋爪)
県道は右手から奥方向です。これまた立派な道路ですね。

↑写真9:大沢跨線橋(笠間市橋爪)
常磐線を越えます。昭和49年建造の橋ですが、県道拡幅を見越したのでしょうか、2車線分の幅が確保されていました。

↑写真10:笠間市橋爪
大沢跨線橋を渡ると、再び狭くなります。離合にはヒヤヒヤする幅ですが、拡幅工事でもするのでしょうか、道の両側は空き地でした。

↑写真11:笠間市橋爪
やはり拡幅工事をするみたいで、それを知らせる看板が写真右手に立っています。訪問した2021年5月は休工中でした。

↑写真12:笠間市平町
再び2車線道路となります。ここまで新旧入り乱れていましたが、ここから終点友部駅前まではずっと歩道ありの2車線です。安心。

↑写真13:笠間市平町
このあたりはまだ歩道が舗道ではありません。ホドウがホドウではありません。ごめんなさい黙ります。

↑写真14:笠間市平町
………………歩 道 が 舗 道 ! ! !((殴

↑写真15:笠間市平町・多目的広場予定地
写真14で左奥にみえる林が広がるこの場所には多目的広場が計画されているみたいです。森林を残して欲しいとは思うものの、周辺が開発されているので必然ですね。。

↑写真16:モノタロウ前(笠間市平町)
モノタロウは兵庫の企業で、2017年に笠間ディストリビューションセンターが開設されました。ディストリビューションセンターとは超簡単に言えば物流倉庫のことで、友部駅からはモノタロウ行きの路線バスも走っています。

↑写真17:モノタロウ前(笠間市平町)
「ここは 平町」と書かれたこの看板。よくみると「友部町」という文字が白塗りになっています。東茨城郡友部町は1955年~2006年まで存在し、昭和の大合併で誕生し、平成の大合併で消滅した自治体です。
県道は左手方向、「友部駅/友部市街」方向へと進みます。

↑写真18:笠間市平町
先程の交差点左折し、しばらく進んだあと振り返るとこんな看板が。
この県道はWikipediaによると、軍用道路といった用途もあったらしいです。友部駅、そして石岡方面へ向かう分岐点が先程のモノタロウ前の交差点。今は国土交通省と県立病院がある場所が、かつての海軍の基地だったそうです。まだ未訪の地だった上に事前調査をしなかった為、たどった時はなんも知らなかったです。

↑写真19:笠間市平町
ありふれた中心部から離れた住宅地の県道風景です。

↑写真20:笠間市平町
前回紹介しきれなかった県道杉崎友部線のバイパスと交わります。手前から左方向が今回紹介している平友部停車場線、右奥方向が杉崎友部線です。

↑写真21:笠間市中央
対岸の笠間市美原には巨大な廃墟が…と言いたいのですが、この施設の敷地の1パーセントにも満たないくらいの小さな美容室だけが今も営業しています。2016年まではケーヨーデイツーがあったそうです。美容室はデイツー時代からあったようですが、建物の維持費すごそう。

写真22:笠間市美原
段々と栄えてきました。駅が近づいてます。

写真23:笠間市八雲
奥には笠間駅がみえます。駅前の駐車場は地方都市にはよくある風景です。車社会。

↑写真24:友部駅南口(笠間市友部駅前)
この県道の終点、友部駅です。友部駅は1895年開業で、明治時代からある駅です。しかし、友部駅より隣の宍戸駅のほうが先に開業しており、しかも友部駅の由来は「西茨城郡宍戸町大字南友部」だといいます。最初は古くから栄えた宍戸のほうが優勢でしたが、東京に行く列車が止まるのは友部駅ということもあって、次第に地位を高めていき、1955年には宍戸町は合併により消え、友部町となりました。大字が由来の駅名が出来たことにより、自治体名にもなった友部。いまは友部町という名前は無いものの、笠間市は市役所を笠間から友部へと移しており、直通で東京に出れるというのはすごいメリットなのでしょう。バイト仲間は「駅は夜は真っ暗で不気味だし、駅前にはなんも無い」といっていますが、たしかに駅舎は新しくとも、まだこれと言って大きな商業施設があるわけではありません。おそらく隣駅の内原にイオンモールがあるからなのでしょう。たしかに活気はそこまでないものの、友部は友部の良さがあると思います。あ、そうそう、友部駅の発車メロディは、あの坂本九さんの曲なんですよ!気分が上を向きます。

↑写真25:友部駅南口ロータリー(笠間市友部駅前)
ロータリーから県道を望みます。こう見ると、やっぱり地方の駅前は良いですね。青い空と地元住民に愛される商店。たまらないです。

↑写真26:友部駅
ロータリーから友部駅を撮影しました。北口には工場があるみたいですね。バイト仲間が不気味と言った理由、もしかしたらこれなのかもしれませんね。

ここまで茨城県道281号平友部停車場線を紹介してまいりました。冒頭に「旧から新へ」と申し上げましたが、起点から平町は、国道の旧道と古い開通記念碑と狭い道幅、そして終点にかけては2車線道路と友部駅の新しい駅舎。3kmでここまで変化に富んだ県道って珍しいと思います。たどっていて飽きないこの県道。拡幅工事や多目的広場建造をやっていたので、また訪れたら色々変わっているかもしれませんね。

閲覧いただきありがとうございました!
次回は、停車場線なのに駅が見当たらない!?土浦にある停車場線を紹介します!