旅行に行く前,変なガイドブックを読むより

内田康夫を読んだ方がためになるよ


昔,社会の先生が教えてくれた。


事件を解明する傍ら,その土地の地理や歴史を紹介してくれる。



今回は本屋で見つけて,買って読んでみた。


文字通り,松山が舞台。

さもかし,松山の歴史がわかるだろう

と思っていたが,少し違う…



子規記念館や道後温泉なども出てくるのだが,

内子町が事件の舞台。

かといって,内子座や木蝋,五十崎の凧などを紹介する程度。


本作では地理を楽しむと言うより,坊ちゃんのパロディ版という感じ。


赤シャツ マドンナ 山嵐 うらなり 坊ちゃん…

と坊ちゃんにゆかりのある人物が登場する。


というより,登場人物を出すためにストーリーが作られている。

東京から坊ちゃんが松山に行ったように,

浅見家の坊ちゃんが仕事で松山に行く。


坊ちゃんが松山の風土に慣れないように,

浅見光彦も松山の保守的な(本文でそう言っている)風土に振り回される。


地元新聞「E新聞」と称し,暗黙に批判している。

愛媛県の地元新聞と言えば・・・


坊ちゃんの登場人物の性格に合わせて

坊ちゃん殺人事件の登場人物の役柄が設定されている。


坊ちゃんを知っていれば,その楽しさが深まる。


やっぱし,いつもの内田康夫の作品とは異なる。



もとは1992年の作品。

松山道がいよ西条までしか開通しておらず,

国道33号線も車線改良中のだったそうだ。


宇多津で宿を取ったり,下道運転中の重信で浅見光彦は事件と関わる。

宇和まで松山道が開通している今,この作品を作ったとしたら,

どんなストーリーになるのだろう?



高速道路が伸び,船やローカル線が廃止されていくと,

推理小説が書きづらくなるんだなぁ。



坊っちゃん殺人事件 (幻冬舎文庫)/内田 康夫


坊っちゃん殺人事件 (角川文庫)/内田 康夫


坊っちゃん殺人事件 (中公文庫)/内田 康夫