最近はバックカントリーの雪崩や遭難が起きる度に、スキー場外とか管理区域外を滑走者とか報道されるが、

ニュースを見る方も、報道する方も違いがわかっていない気がする。そして無責任な発言が多すぎる。別にバックカントリースキーは、スキー場内の滑走禁止区域や区域外滑走とは話が違う。別に禁止されている訳でも無いし法律に違反している訳でも無い。自己責任で山に入る事には変わりは無いが。


区域外滑走 いわゆるサイドカントリー スキー場の

区域外ゲートを出た管理区域外を滑走出来る。

区域外滑走でも 白馬五竜・47の様に説明会を受けて

同意書を書き、ゼッケンを貰い自己責任で入る所や、

最近出来た白馬乗鞍温泉スキー場の若栗の頭へ行く11リフトの様に同意書を書きワッペンを貰い自己責任で

行く所、緩いのが野沢温泉の様に区域外明示のみで

自己責任で区域外滑走をできる場所など色々ある。


そもそも、バックカントリースキーは、冬山登山と

同じスキルを要する。プラス、スキーで斜面を登攀する

技術、時にはスキーやボードを外してアイゼンとピッケルで山を登る技術、山に上がってみれば新雪ばかりでなく凍結したバーンやスキー場には無い様々な条件のバーンの滑走技術も必要になる。合わせて冬山の気象やビバーク技術など、冬山登山をしている人が始めてもハードルが高い遊びを、冬山をやらないゲレンデスキヤーやボーダーがバックカントリーを始めるのは相当な技術習得が必要になるし、ハードルが高いと思う。


スキー場区域外へ簡単な気持ちで滑走に出掛けて楽しさを知り、安易な気持ちでバックカントリースキー・スノーボードを始めるのは非常にリスキー。


バックカントリースキー・スノーボードは登山とスキー・スノーボードが出来る冬山とスキー・スノーボードを

両方やる人間には最高の遊びだがリスクも最高に高い。

雪崩にプロフェッショナル居ないというが、安全に帰って来れているのが奇跡の様な趣味であると思う。


1/29の栂池の雪崩で亡くなられた方の一人は、

アメリカのフリースタイルスキヤー カイル・スメイン

さん。31歳 2015 年の FIS フリースタイル スキーおよびスノーボード世界選手権では、ハーフパイプで金メダルを獲得した方です。ご冥福をお祈りします。


今回の雪崩の様に自信が起こした雪崩では無く、他のスキヤーが誘発した雪崩に巻き込まれるとか、上部で自然発生した雪崩に巻き込まれるとか、危険は山ほどある。昨年の千畳敷カールの雪崩に引き続き、今回の栂池も雪崩時近くの似た様な状況の山に自分も居た。危険を認識していても雪崩が起き易い状況下の山行は増えている。改めて雪崩の怖さを感じた。