■70代に10代旅券、中国「ダメ」でとんぼ返り
兵庫県旅券事務所(神戸市中央区)が生年月日を誤った旅券を発行し、同県明石市の70歳代の男性が2月に家族で訪れた中国で入国を認められず、日本へとんぼ返りしていたことがわかった。
男性側が旅券申請書の生年月日欄に「平成」と間違えて記入したのを同事務所職員が見落とし、男性は10歳代になっていた。県はミスを認め、男性側の過失も考慮した損害賠償金20万円を支払った。
県によると、1月下旬、男性の家族が旅券発行を申請する際、男性の生まれた元号は「昭和」なのに「平成」に印を付けた。同事務所はそのまま西暦に直された旅券を交付した。
男性は2月28日、3日間の日程で家族4人と中国・上海へ向け、関西空港を出発。出国時は発覚しなかったが、上海空港に到着後、入国管理担当者が、男性の外見と生年月日が一致しないことなどを不審に思い、入国を認めなかった。男性は約3時間、尋問を受けるなどした揚げ句、妻と2人でその日のうちに帰国した。
翌3月1日、男性から指摘を受けた県が調査して、チェック漏れが判明。同事務所では職員2人以上が戸籍謄本などから申請書の記載を確認することになっているが、男性については間違いに気付かなかった。
県は「申し訳ない。再発防止のためチェック体制を強化したい」と釈明。ただ、損害賠償金は、申請時に誤り、旅券交付の際も間違いに気付かなかった点を男性側の過失とし、男性夫婦の旅行代金など約9万円と慰謝料20万円の計約29万円から約3割を差し引いた。