バレエ「天井桟敷の人々」(2) | つれづれパリ日記

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パリでの日常-マルシェ、お食事、ファッション、バレエ、スポーツ、読書など、日々のささやかな幸せを丁寧に綴っていきたいです。

昨日のブログタイトルは
「天井桟敷の人々」だったのに
本題に入る前に
ブログ終了となってしまい
失礼しました

日が長くなり
バレエ公演開始の午後7時半前は
まだまだ明るいオペラ・ガルニエ


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入口を入って
オペラ・ガルニエの階段を上がると
もうそこは
「天井桟敷の人々」ワールドへ
流れるように入っていきます。


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1階席横のバルコンへ

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category 4の1階バルコン席の3列目=25ユーロの席でしたが
2列目の席が1席空いていたので
前に移動しました、ラッキー

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覗き込むと
お馴染みの
オペラ座のシャガールの天井が見えます


「Les Enfants du Paradis」=「天井桟敷の人々」
振付 Jose MARTINEZ
音楽 Marc-Olivier DUPIN
衣装 Agnes LETESTU

Jose Martinezはオペラ座のエトワールで
以前、親睦会へ出席させて頂いたことがありました。
→その時のことはコチラ


第2時世界大戦中の1945年
マルセル・カルネ監督によって製作された
フランス映画「天井桟敷の人々」を元に
ジョゼ・マルティネズが振り付けたこのバレエの演目は
白塗りのお面のダンサーと
ドラムの演奏で迎えられて会場入したり
舞台以外の演出があるのが特徴です

配役: 
Garance: Eve GRINSZTAJN
Baptiste: Yannick BITTENCOURT
Frederick Lematre: Alessio CARBONE
Lacenaire: Aurelien MOUETTE
Nathalise: Melanie MUREL
Madame Hermine: Caroline BANCE
Le Comte: Alexis RENAUD

配役を見ると
一人も見覚えのある名前がなく...
後で調べてみましたが
エトワールダンサーが一人もいない~

新しい舞台監督のミルピエ氏は
若手を抜擢してどんどん役を与える監督と聞いてはいましたが
エトワールが一人もいないオペラ座のバレエを観たのは
初めてかも。

ちなみに
パリ・オペラ座バレエ団は
ダンスのうまさにより階級分けされていて
ほんの一握りの花形ダンサーが
etoile=エトワールという称号を与えられ
続いて
premiere danseuse
sujet
と続きます。
ご参考までに


THE OPERA BALLET

ORGANIZATION CHARTS AT THE 1ST NOVEMBER 2014

ÉTOILES

Eleonora Abbagnato , Amandine Albisson , Emilie Cozette , Aurélie Dupont , Dorothée Gilbert , Marie-Agnès GillotMyriam Ould Braham , Ludmila Pagliero ,  Laëtitia Pujol , Alice RenavandJérémie Bélingard , Stéphane Bullion , Mathieu Ganio , Mathias Heymann , Josua Hoffalt, Hervé Moreau , Karl Paquette , Benjamin Pech


PREMIERS DANSEURS

Amandine AlbissonValentine Colasante , Nolwenn Daniel , Eve Grinsztajn , Mélanie HurelStéphanie Romberg , Muriel ZusperreguyFrançois AluAudric BezardAlessio Carbone , Vincent Chaillet , Christophe Duquenne , Florian Magnenet , Stéphane Phavorin , Arthur RaveauEmmanuel Thibault


SUJETS

Caroline Bance, Aurélia Bellet, Marie-Solene Boulet, Heloïse Bourdon, Lucie Clément, Sarah Kora Dayanova, Mathilde Froustey, Marine Ganio, Charline Giezendanner, Christelle Granier, Laura Hecquet, Myriam Kamionka, Laurence Laffon, Sabrina Mallem, Sae Eun Park, Caroline Robert, Silvia-Cristel Saint-Martin, Pauline Verdusen, Séverine Westermann, Sébastien Bertaud, Yannick Bittencourt, Bruno Bouché, Guillaume Charlot, Yann Chailloux, Mallory Gaudion, Aurélien Houette, Axel Ibot, Florimond Lorieux, Allister Madin, Julien Meyzindi, Cyril Mitilian, Marc Moreau, Nicolas Paul, Alexis Renaud, Fabien Révillion, Yann Saïz, Daniel Stokes, Simon Valastro


CORYPHÉES

Marion Barbeau, Léonore Baulac, Laure-Adelaïde Boucaud, Alexandra Cardinale, Letizia Galloni, Juliette Gernez, Daphné Gestin, Fanny Gorse, Emilie Hasboun, Juliette Hilaire, Amélie Lamoureux, Vanessa Legassy, Laurène Levy, Juliane Mathis, Hannah O’neill, Céline Palacio, Aubane Philbert, Charlotte Ranson, Ghyslaine Reichert, Lydie Vareilhes, Karine Villagrassa, Pascal Aubin, Adrien Bodet, Matthieu Botto, Mathieu Contat, Vincent Cordier, Adrien Couvez, Julien Cozette, Yvon Demol, Grégory Dominiak, Grégory Gaillard, Alexandre Gasse, Mickaël Lafon, Jérémy-Loup Quer, Germain Louvet, Hugo Marchand, Maxime Thomas, Hugo Vigliotti

 

QUADRILLES

Anémone Arnaud, Laura Bachman, Camille De Bellefon, Alice Catonnet, Julia Cogan, Leïla Dilhac, Noëmie Djiniadhis, Peggy Dursort, Lucie Fenwick, Miho Fujii, Claire Gandolfi, Natacha Gilles, Clémence Gross, Emma D’Humières, Amélie Joannidès, Julie Martel, Lucie Mateci , Sophie Mayoux, Caroline Osmont, Sofia Parcen, Christine Peltzer, Ninon Raux, Maud Rivière, Roxane Stojanov, Gwenaëlle Vauthier, Ida Viikinkoski, Jennifer Visocchi, Alexandre Carniato, Jean-Baptiste Chavignier, Cyril Chokroun, Antonio Conforti, Takeru Coste, Arnaud Dreyfus, Antoine Kirscher, Alexandre Labrot, Pablo Legasa, Erwan Le Roux, Florent Melac, Antonin Monie, Samuel Murez, Pierre Rétif, Alexis Saramite, Francesco Vantaggio
(記事はOpera National de Parisの公式サイトからお借りしました)

あらすじ
絶世の美女、ガランスと
彼女を取り巻く4人の男
芸人バチスト
女ったらしの無名俳優フレデリック
ラスメール
大金持ちの伯爵
の愛憎物語

第一幕の終わりには
天井からひらひらチラシが舞ってきて
第一幕が終わって廊下へ出ても
まだまだ演目は続きます


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出口で配られていたのは
舞ってきたのと同じ
シェイクスピアの「Othello」のチラシで
階段部分では
「Othello」のワンシーンが始まり






幕間の
シャンパンを飲む暇もなく
「Othello」のシーンを見ていると
ベルが鳴り
第二幕の始まりとなりました。

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コケティッシュな役柄でとても可愛かった
女ったらしの無名俳優フレデリックに
思いを寄せていた
下宿屋の女主人さんはじめ
何人かの第一幕の登場人物が
「Othello」の寸劇のすぐ横に出てきていて
席に戻る時にパチリ


ふくよかな下宿屋の女主人さんの
(友人によると、詰め物しているらしいです
)
衣装に履いているお靴が
かかとのあるトウシューズ




席に戻ると
舞台ではバレエのレッスン風景となっていて
レッスンの音楽がピアノからオーケストラへ変わり
明かりが暗くなり
第二幕へと入っていきました。

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幕間に配られた「Othello」のチラシ

レッスン風景から入っていった
劇中バレエ「Robert Macaire」では
新聞紙をモチーフにしたチュチュを着た
corps de balletがとても可愛いかったです。

ヌレエフ作品のように
すごく難しい技術がたくさん入っていて
ダンサー泣かせと言われるような
難易度の高いバレエ演目ではありませんが
演出と衣装がユニークで
クライマックスシーンも
ガランスがバチストから去って行くシーンで
ガランスが実際に舞台から
オーケストラエリアに降り
さらに一階席の客席の間を歩いて去っていき
幕が降りる演出は
バレエを観ているようで
お芝居を観ているような感覚もありました


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音楽も心地良いし
2008年のパリオペラ座が初演という
新しいクラシックバレエの演目ですが
オペラ・ガルニエの内装と見事に溶込んでいるバレエ作品で
数年に一回公演されるこの演目もまた
是非お勧めのバレエ作品のひとつです~


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夢覚めやらぬオペラ・ガルニエから
公演が終わってもまだ明るいパリの街へ
帰宅の途につきました。