充実したノルディックの旅でした。ヘルシンキのシベリウス・アカデミーで長年の友人であるパシ・ピリネンの招きの元で、2日間マスタークラスを行いました。学生達は感覚の領域の話に反応し、音と音楽がすぐよくなっていきます。しかしこれを定着させるには自らの意識がそれを自分から生み出せるようになるまでメンタルサイドでもフィジカルサイドでも染み込ませなければならない、と話をしました。非常に充実した時間でした。


マスタークラス初日が終わってから観に来てくれたヨウコ・ハルヤンネとサシビールで語ったり、旧友のパシとゆっくり旧交を暖める事が出来、喜びの毎日でした。パシは現在ヘルシンキ・フィルの首席トランペットとして活動していますが、最近シベリウス・アカデミーの金管教授に任命されました。フィンランドで金管奏者が教授ポジションに着くのは初の事で、教授と云うポジションが少なく、大きな権限と責任を持つ同国では非常に大きなニュースです。


その次の週に、ベルリン・ドイツ交響楽団ソロ・トランペットのファルク・メールテンスがシベリウス・アカデミーで同じくマスタークラスを行い、18年ぶりに会いました。パシ、ファルク、自分の3人で話に花が咲き、大盛り上がりの夜になりました。志が花開くお互いの姿を見るのは感慨深いものです。


兎に角自分が解放され、充実した日々でした。