サイゴンの北九州公演が終わってから阿蘇内牧の某宿で寛いでる。水害での被害が甚大だったエリアだが、逞しく復旧して元気に営業している。そしてチャイコフスキーのロメオとジュリエットの勉強をしている。


チャイコフスキーのロメオとジュリエットやフランチェスカ・ダ・リミニで重要なのは、甘美で流麗に包み込む愛のメロディーに身を任せているキャラクターも居れば、それを聴いてそのキャラクターを殺したくなる別キャラクターの嫉妬、憎悪が存在する事だ。


理屈で分かっているぐらいではその恐るべきエネルギーの衝突は表現できない。死ぬリスクを厭わない命懸けの恋を平然と行う芯の強さとそれを殺そうとする情欲の強さ。この強大なコントラストを持つ2つの要素が1つのメロディーの中に共存する。それが美しくも緊張感溢れるこの時代の文学にある美の本質。


さて、今日は熊本市内でレッスン。栗の木、稲刈り、麦わら帽にランニングの農家のじっちゃん。日本っていい国だ…(^^) 栗のイガイガがまだ緑。いいねぇ、秋の訪れだねぇ。最終で戻ってきたのだが、着いた後に阿蘇山行ってきた、withマイ楽器笑 少し曇ってるけどなんか晴れる気がして笑 二年前の摩周湖のどんより曇り→快晴のような劇的な夜のドラマが繰り広げられるかな? ちょっと楽しみ♪まぁ、自然のエネルギーとインスピレーションを感じに行くだけさ(^_-)


夜峰山の上の月と雲がすごく幻想的なのだが案の定カメラには収まらない。まぁ、自分の目で見に来なきゃダメだよね(´∀`)


草千里展望所でラッパ思い切り吹いてきた!笑 タクシーの運転手がライトを消してくれて大自然そのまま。1人だけ、他には誰も、何もいない。熊本市街や立野を眼下に吹くんだが気持ちいい。こだまするわけでもないが吹奏感が素晴らしい!何の抵抗もなく自然と一体化する感じ。


風が吹き真っ暗な中、大自然の雄大さとそのエネルギーの大きさに畏怖する面もあればイキモノとしての原点をこの無力さを通して感じるのもいいなと思った。

何故か最後に思い浮かんだのがSun and Moon。吹いているとき、全てが自然。心地よい。クライマックスを全開で吹ききった!

思い残すことなくタクシーに乗り、下山中(^^)

先の水害での傷痕が痛々しい。至る所で工事中。


今日の夜の阿蘇の風に触れてよかった。ロメオとジュリエットの高潔で透明、しかし重い陰と陽の二重のテーマを忍ばせた冒頭のサウンドの振動、キャラクター、間合いが見えたと思う。さ、寝るかな笑


明日は福岡空港から小松へ、そして明後日は福井交響楽団との初合わせ。楽しみ。皆様、宜しくお願い致します♪