関係者の皆様、初日お疲れ様でした。


音響アシスタントのポールに伝達した事は伝わってた。ピット内のモニターに返って来ているオケの音のバランスが大きく改善されてたから少しやり易くやった。


前も書いたけれど、稽古の段階からそれぞれが全開でブチ込んでいる。ただムチャをしているんではなく、「コントロールされた全開」である。それぞれが体力と精神力の限界、臨界点付近に常にいる。だから舞台稽古終わり/GP/初日/2日目は結構役者含めてどの部署もヘロヘロなもんだ笑 しかし、舞台のエネルギー、ドラマ、積み上げてきた事、新たに感じる事への思いは皆で共有するから、それを乗り越えて行けるのだ。


さすがにこれは外野が知識として知った事や端から見てるだけじゃ実際に何が起きているかの100分の1も解らないかも知れないひらめき電球まあ、オーディエンスとして純粋に楽しむならそれは全ての人が知る必要はない。それでいいと思う。


でも芝居は観るときに思い込み、先入観、好みを捨てれるともっと広い世界が見えると思う。音楽もセリフや歌との絡み、1つの音、フレーズがどう舞台と絡んでるかの全てに関連性がある。全てに。それが解らなければ当たり判定ベースで「うまい」かどうかしか判断出来ないし、自分が単純に知らないまたは解らないという事実を好き嫌いに置き換えてもあんまし建設的ではないとは個人的に思ってしまう。


だから喜んでくれるのは嬉しいが、「上手い」とか「下手」とか云われてもオレは「あーそうですか」なんだよね、結局。もっと大事な物がある。自分達の創り上げたものを表現、提供する事。我々カンパニーのこの作品に於いての感覚は部外者の誰よりも確かだ。


理屈とか好みはどうでもいいから、そこにある空気を感じて、そこに身を任せたら一番単純にその世界に入れると思う。全ての人、要素が謙虚になって空間は成り立つんだ。これはオーディエンスも一緒。


感想はいらない。生きた空間で生きた舞台を観て自分の感じたその思い出を自分の心に残してくれたらそれで本望。


さ、明日は2公演。またサイゴンの世界を創りに行く。