ひとりごと。
オレがリーダーを務めるパシフィック・ブリッジでの2008年6月に発売したデビューリーダーアルバム「Life in Perspective」に出てくる曲の1つがこの「Blue Anxiety」である。三拍子のちょっと遅くヘビーでハードに引きずる感じなんだけどサウンドはクール、いや、コールド。生命の気配が削ぎとられた所から出てくる内面の不安である。
半分寝惚けていた時に10分で書かれた、とのメモがある。2007年5月7日。札幌のホテルの部屋でだ。
曲調は重いCマイナーだけど、浮遊感と不安定さを出すために△7+11と-△9をよく使う当時の自分の作曲スタイルだったと思う。オプティミズムの演出に明るい曲でそれを行うのはベタだと感じていたのだと思う。見せ掛けが重要なのではない。一見ペシミズムにまみれたような暗い曲の中にも生へのエネルギー、渇望、希望があるという事を示したかった。それは、実際に不安にまみれた人間に綺麗事や正論を説いても心に伝わらないという人間性の現実というものがあるからだ。
曲はアドリブセクションでフリーフォームでEb-9が続く。そして静かな苦悩が空間を支配したあとに段々エネルギーのマグマが集中し、爆発点に至る。そしてそのエネルギーが消え去ってから静寂に戻り、Cマイナーの冒頭に戻る。録音にはエネルギーの爆発がCマイナーに行ってそのまま戻るようになっている。混迷の演出としては成立しているけど意図は違った。今聴き返してそう思う。信念に対して日和ってはダメだ。最初の「The Different Shades of Gray」でも、最後にバラードを二曲続けるのはどうかと言う意見が多かったので削った。常識的に見れば勿論正しい意見だ。しかし、その二曲の関連に絶対不可欠な意味がある時は押し通さねばならない。常識から外れると「独り善がり」の謗りを受けるかも知れない。しかし、その作品に対して必然性があるときは絶対に妥協してはならない、という教訓だった。
演奏会は全てが満遍なく入った幕の内弁当である必要はない。ここでスイングが入ったから次にバラード、4ビートとか、そういう「バランス」は必然ではない。要するにその音楽がどのような生命感に於いて時空間に奏でられるかで「波長」は自然に人間感情のバランスを演出する。オレの音楽に関してはそうだ。そしてオレはオレの音楽にそれを求めている。
まあTPOに応じて色んな嗜好と雰囲気は演じるんだけどね。
オレがリーダーを務めるパシフィック・ブリッジでの2008年6月に発売したデビューリーダーアルバム「Life in Perspective」に出てくる曲の1つがこの「Blue Anxiety」である。三拍子のちょっと遅くヘビーでハードに引きずる感じなんだけどサウンドはクール、いや、コールド。生命の気配が削ぎとられた所から出てくる内面の不安である。
半分寝惚けていた時に10分で書かれた、とのメモがある。2007年5月7日。札幌のホテルの部屋でだ。
曲調は重いCマイナーだけど、浮遊感と不安定さを出すために△7+11と-△9をよく使う当時の自分の作曲スタイルだったと思う。オプティミズムの演出に明るい曲でそれを行うのはベタだと感じていたのだと思う。見せ掛けが重要なのではない。一見ペシミズムにまみれたような暗い曲の中にも生へのエネルギー、渇望、希望があるという事を示したかった。それは、実際に不安にまみれた人間に綺麗事や正論を説いても心に伝わらないという人間性の現実というものがあるからだ。
曲はアドリブセクションでフリーフォームでEb-9が続く。そして静かな苦悩が空間を支配したあとに段々エネルギーのマグマが集中し、爆発点に至る。そしてそのエネルギーが消え去ってから静寂に戻り、Cマイナーの冒頭に戻る。録音にはエネルギーの爆発がCマイナーに行ってそのまま戻るようになっている。混迷の演出としては成立しているけど意図は違った。今聴き返してそう思う。信念に対して日和ってはダメだ。最初の「The Different Shades of Gray」でも、最後にバラードを二曲続けるのはどうかと言う意見が多かったので削った。常識的に見れば勿論正しい意見だ。しかし、その二曲の関連に絶対不可欠な意味がある時は押し通さねばならない。常識から外れると「独り善がり」の謗りを受けるかも知れない。しかし、その作品に対して必然性があるときは絶対に妥協してはならない、という教訓だった。
演奏会は全てが満遍なく入った幕の内弁当である必要はない。ここでスイングが入ったから次にバラード、4ビートとか、そういう「バランス」は必然ではない。要するにその音楽がどのような生命感に於いて時空間に奏でられるかで「波長」は自然に人間感情のバランスを演出する。オレの音楽に関してはそうだ。そしてオレはオレの音楽にそれを求めている。
まあTPOに応じて色んな嗜好と雰囲気は演じるんだけどね。