自分の政治的スタンスは何か、と訊かれると月並みな答はない。人間、保守と革新の融合で成り立っているようなものだ。敢えて云えば、「偏狭」は大嫌いである。だから、ノンポリではないのだと思う。


日本に生まれ、真ん中の20年をアメリカで過ごし、家族親戚の中に国際的な視野のリベラルや日本の保守本流の見本のような人間が様々な形で混在するなか、やはり価値観というのはかなり柔軟に、でもそこそこバランス良く育ったと思う。自分の名前「浩史」というのは、「歴史を広く、大きな目で見る」と云う意味合いの命名だ。


閑話休題。



靖国神社は当初は東京招魂社と言った。戊辰(ぼしん)戦争の官軍犠牲者を祭祀する為に大村益次郎の進言で明治政府により1869(明治2)年に造られ、1879(明治12)年に靖国神社と改名された。命名は明治天皇。


我國の為をつくせる人々の
名もむさし野にとむる玉かき

の歌を1874(明治7年)初参拝の時に詠まれた。

靖国とは「祖国を平安にする」との意味。


ちなみに「明治」という元号は、中国の易経から来ている。

聖人南面而聴天下
嚮(←+鍋蓋が一番近い)明而治

聖人が南面して政治を聴けば天下は明るい方向に向かって治まる、という意味合いである。ちなみにこういう所は中国と日本の繋がりを凄く感じるのだが。


ここに合祀される基準というのは、「国を護る為に戦い、散っていった戦時の英霊」ということである。戊辰戦争で会津藩士、奥州連合、桑名、筑前藩士、旧幕臣が合祀されていないのはそれが理由である。


ただし、禁門の変で長州と戦って死んだ会津藩士は合祀されている。そして上記の者でも、のちに国の為に亡くなったものは出身に関わらず合祀されている。


ちなみに西郷隆盛、江藤新平、前原一誠は合祀されていない。また、戦時中に亡くなったわけではないという事で乃木希典、東郷平八郎等の将軍も合祀されていない。


戦時中に死亡した女性、学童、また日本軍に所属して基地建設に携わり、米軍の爆撃で亡くなった中国人、韓国人も合祀されている。


この事実からはどこが軍国主義礼賛なのかオレにはわからない。



要するに、本来の主旨とは別に、政治ネタになっちまってるんだ。


A級戦犯だって、所謂オーストラリアの田舎判事ウェッブ中心に杜撰にやった茶番劇な集団リンチ、東京裁判の結果であって、もし逆の立場だったらアメリカに取っての英雄、ルーズヴェルト、トルーマン、マッカーサー、アイゼンハウワーあたりを全部打ち首にしてるようなもんだ。アメリカが彼らを自分達で自ら「戦争犯罪人」てレッテル貼るかな?うんにゃ。貼るわけない。勝ったら戦勝国がそれを出来るだけなんだ。


確信犯的反社会的行為としての戦争とその業については前の日記で書いたと思う。だから、この文は戦争肯定ではないのは解っていただけると思う。ただ、「国を護る為に死ぬか」「亡国か」の究極の二択を実際に迫られた時に、我々の先人がその運命を受け入れて亡くなっていったのだ。その事実の重みを判って欲しい。



アメリカで高校一年生の頃、外国人用の世界史のクラスで明治が出てきた。北欧系アメリカ人のロバート・スポンハイムというおじいちゃんだったんだけど「meiji」を「ミィジャイ」としか発音出来なかった。今思うと、

「I would appreciate a little more regard and respect for our culture-the original idea for "may-jee"(明治の正しい発音) was conceived and drawn from a Chinese literature, meaning "When a ruler shall face south to hear the inner voice of political conscience, the world will be governed in a brighter, more peaceful manner. Now, Meiji consists of two Chinese characters;"mei" meaning light, "ji" meaning peaceful or settled. It may simply be some synthetic sounds to you, but it's not for us. I'd appreciate it if you would take that into consideration」


ぐらい言って気概を示す英語力が当時あったらなぁ、なんて思う。



ちゅうか、幕末/明治の知識がまだまだ全然足りんのぅ…修行せねば。