といってもマクドナルドの水じゃないです笑

ブライアン・マックウォーター(Brian McWhorter)。メリディアン・アーツ・アンサンブルのトランペット奏者であり、オレゴン大学で教鞭を取っているヤツです。私の長年の戦友というか、数々のプロジェクトを一緒にニューヨークでやった素晴らしいアーティストです。

私がアトランティックに入ったときに、その前に居たのがメリディアンが活動休止期間中にアトランティックに一年だけいたジョン・ネルソンでした。ネルソンはメリディアンの創始メンバーの一人で、ジュリアードでマーク・グールドの弟子でした。メリディアンのメンバー達はフランク・ザッパやキャプテン・ビーフハート等のアレンジを行い、前衛的な新曲の委嘱を積極的に行い、独自のカラーを確立させてきました。その都会的センスはまさに新時代の金管サウンドでしたね。今も元気に活動しています。活動休止期間が終わった2001年10月のニューヨーク州立大学フレドニア校で行われた復活記念コンサートは、私もメンバーとしてネルソンと一緒に演奏しました。今後も一緒にやらないか、と誘われ、心動いたのですが、やはりアトランティックに留まる事にしました。その後のオーディションで選ばれたのがブライアンだったんです。


そのブライアン、大学はオレゴン大学で、ジャズをずっとやっていて、実は大学4年までクラシックを全くやっていなくて、1年でクラシックを勉強してその次の年にジュリアードの大学院に入り、グールドの弟子になりました。


だから活動内容も多彩なんです。彼は在学中に「After Quartet」という、サイレント映画にオリジナル音楽を付けて演奏したり、ヒップホップのトラック作成等何でもこなせ、かと思えば一緒にクリスマスオラトリオを演奏したり、新世代のオールラウンドアーティストはかきあるべき、ていうヤツの一人でです。

全米のメジャーオケ奏者、室内楽奏者を集めた「Metalofonico!」という金管アンサンブルをネルソンの呼び掛けで結成し、CDの録音をしたのですが、やはりメンバーの柔軟性とバラエティは特筆です。ラッパセクションは私がリードをやり、アトランティックの時の相棒、ルイス・ハンズリック、ブライアン、そしてアトランティックの前のメンバー、ジェフ・ルークのセクションでした。ルイスは今はオルフェウスの正メンバーで、コネチカット大学で教鞭を取る、繊細で芯の強い素晴らしいプレイヤー、そしてオケプレーヤーになる夢を追い求め、アトランティックに13年在籍した後ジェフは見事、メジャーオケ、ユタ交響楽団の副首席奏者の座を勝ち取りました。


ブライアンとは、「ピッツバーグ・コレクティブ」というビッグバンドでも一緒に演奏、録音。このバンドはジャズのサウンドなんですが、リーダーの作曲家、ディヴィッド・サンフォードはP-Funk, Funkadelicsや20世紀音楽のサウンドも取り入れた非常にエッジが効いてアグレッシブで表現の触れ幅の広いサウンドを作り上げました。そこでもブライアンと私は大暴れ。楽しいバンドでした。

そんなブライアン、突然フェイスブックにメール打ってきました。今は東京に住む毎日だけど、こういう時はニューヨークを懐かしく思い出しますニコニコ