紅ショウガをヒロインに恋愛小説が書けると思う。

 

もともとは自己主張が強すぎて苦手だった紅ショウガ。ひょんなきっかけで意外に良い奴だとその良さを認めると頻繁に合うようになって「もしかしたらアイツのこと好きかもしれない」と思ったときにはすでにもう恋に落ちている。昼も夜も紅ショウガ。グラマラスなビーフや明るく元気なタマゴ、清楚系美人の豆腐に囲まれた生活を送る中で、その脇役として付き従っているように見えながら常にその存在感を失わない紅ショウガをいつのまにか気にかけている自分に気が付く。ああ、君がいなければダメだ。愛してる。

 

主人公ではなくヒロイン。性別はどっちでもいい。ヒロインの男性版に当たる言葉が思いつかなかっただけ。

心の揺れやすい主人公に対して淡々と確固とした自分を貫く紅ショウガに惹かれていく物語。

 

世に食材は数多あるにしても紅ショウガの代わりになるものはないんじゃないか。僕は思いつかない。

替えがきかないオンリーワンな存在は、意外にないものだ。それは食材でも人にしても、大きな強みだと思う。