●10月2日昼の部 ●三吉演芸場
この芝居はてっきり「鼠小僧と白鷺銀次」
の芝居だと思って観たでござんす
鼠小僧の身代わりとなって捕縛される子分白鷺銀次の物語
主役はあくまでも
鼠小僧と白鷺銀次
脇役は控えめに
主役を引き立てる筈なんじゃが・・・
そしてラストは
その二人の義理人情に感動する人情時代劇
間違いなく「鼠小僧と白鷺銀次」
なんだけんども・・・・
初日には軽い脇役で出演していた座長たつみが
今日は脇役の俺がメインだ!座長だ!
とアピールした芝居「鼠小僧」でござんした
そういえば白鷺銀次の名前が,一度も出てこなかったなぁ~
一応物語を理解していただくために
名無しを「銀次」と称させていただきやす
【あらすじ&情景】
(第1景 料亭)
●幕が開くと、
料亭の従業員に扮した座員が
次から次へとお膳を持って
舞台の右から左、左から右へと登場
二年ぶりの公演に
座員に向けて次から次へと拍手が・・・
自分の身請け料と
弟(らいと)の借金で苦労する芸者(小龍)
その借金相当額(100両)を
目明しの達磨の親分(愛飢男)が払い
身請けすると言う
●達磨の子分役で
愛飢男の後ろに従って
三枚目メークのたつみ座長が花道から登場
客席から「え~っ!」の声と
笑いと大きな拍手が・・・・
●芸者(小龍)を親分が口説く場面で
アドリブ連発で突っ込むたつみと
大ボケの愛飢男の絡みに笑いが・・・
小龍が口を押えて笑う始末(^///^)
●たつみの独壇場・・笑い&笑い
当然身請けを嫌がり悩む芸者・・・
そこへ馴染みの和泉屋(好太郎)が訪れ
その100両を支払ってやると告げ
番頭(ダイヤ)に店から金を持ってくるように命じ
自分は芸者と・・・・
番頭は承知しましたと言うが
そんなお金がある筈もねぇ
番頭は鼠小僧の兄弟分の銀次であった
和泉屋は鼠小僧であった
番頭は盗賊姿に変身
●ダイヤが変身する場面に客席から大きな拍手
得意気なダイヤに笑い
酔っぱらった子分から
親分から預かった100両を掏り取った銀次
その金を和泉屋(鼠小僧)から芸者に渡す
喜んだ芸者は親父(宝良典)にそのことを話す
しかし、和泉屋を観た親父は
鼠小僧であることを見抜く
親父は目明しであった
だが
芸者のお腹には鼠小僧の子が宿っていた
それを知り苦悩する親父・・・・
【第2景 達磨の親分の家】
●たつみと愛飢男のやりとりがアドリブ満載で・・・
手品やったり、布団取りっこをやったりに笑いと拍手が
鼠小僧と銀次が二人を襲い
達磨が貯め込んだ2千両を奪う
そして達磨の子分と銀次の間に
奇妙な兄弟仁義意識が生まれる
(第3景 芸者屋の前)
芸者に会いに来た鼠小僧は
捕り方に囲まれる
そこへ銀次が現れ俺が鼠小僧だ
と名乗り
芸者の親父から捕縛される事を頼む
捕縛される銀次
捕縛された銀次を連れて行きたいと頼む子分
子分には銀次との兄弟分的愛が・・・
そこから始まる
子分を挟んで
鼠小僧と銀次の
おかしな可笑しな切ない別れの場面が・・・
●ダイヤの熱演と
子分に扮するボケるたつみとの対比が魅せる
それは、どこぞの劇場かセンターでご覧くだせぃm(_)m
楽しくて笑った人情時代劇でござんした
一般的には
あくまでもメインは鼠小僧と銀次でござんす
子分は付け足しでござんす
そこんところをお間違いねぇ様に・・・