ラリーフィールドのＬＡＮＣＩＡ ＳＴＲＡＴＯＳ ＨＦ ⑥

 

勝つために必要なエッセンスをすべて注ぎ込まれた無敵のサラブレット。
ラリー史にその名を残すストラトスの１９７８年ＷＲＣ戦歴を
主要な車体登録番号とその使用状況で探る。

ランチアは１９７８年からフィアットのラリー活動に吸収されることになる。
同時に、ワークス・ストラトスにとっても最後のシーズンとなったが、
現実にはストラトスの参戦計画ではタイトルは狙えず、実質は第一線を退いた形となった。
そしてピレリカラーのストラトスは、サンレモでこの年唯一の勝利を飾った。

 

【モンテカルロ】
　スペシャルヘッドが使用禁止となり、１２バルブとなったストラトス勢は、
　タイヤに悩み順位を下げ、ムートンの７位が最上位となる。
　Ｃａｒ Ｎｏ．：Ｒｅｇｉｓｔｒａｔｉｏｎ　　Ｃｒｅｗ：Ｒｅｓｕｌｔ
　１０：ＴＯ Ｎ１４３２９　　　　　　　　　　Ｍ．Ｍｏｕｔｏｎ／Ｆ．Ｃｏｎｃｏｎｉ／７ｔｈ

 

 

　５：ＴＯ Ｍ４１６４８　　　　　　　　　　　Ｆ．Ｂａｃｃｈｅｌｌｉ／Ａ．Ｂｅｒｎａｃｃｈｉｎｉ：１０ｔｈ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

　１：ＴＯ Ｍ５４３７４　　　　　　　　　　　Ｓ．Ｍｕｎａｒｉ／Ｐ．Ｓｏｄａｎｏ：Ｒ(ｅｎｇｉｎｅ)

 

 

 

 

 

 

 

 

【スウェーデン】
　ベテランのブロンキストは、不幸なリヤサスペンショントラブルで遅れをとり４位。
　Ｃａｒ Ｎｏ．：Ｒｅｇｉｓｔｒａｔｉｏｎ　　Ｃｒｅｗ：Ｒｅｓｕｌｔ
　１：ＴＯ Ｐ５０７４５　　　　　　　　　　　Ｓ．Ｂｌｏｍｑｖｉｓｔ／Ｈ．Ｓｙｉｖａｎ：４ｔｈ

 

 

 

 

 

 

 

【サンレモ】
　フィアットのサポート役として参戦したアレンが、ストラトスを駆って勝利を挙げ、念願達成。
　Ｃａｒ Ｎｏ．：Ｒｅｇｉｓｔｒａｔｉｏｎ　　Ｃｒｅｗ：Ｒｅｓｕｌｔ
　４：ＴＯ Ｍ５４３７４　　　　　　　　　　　Ｍ．Ａｌｅｎ／Ｉ．Ｋｉｖｉｍａｋｉ：１ｓｔ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

　１４：TV ３９５６４８　　　　　　　　　　Ａ．Ｖｕｄａｆｉｅｒｉ／Ｍ．Ｍａｎｎｉｎｉ：Ｒ(ａｃｃｉｄｅｎｔ)

　１５：ｕｎｋｎｏｗｎ　　　　　　　　　　　 Ａ．Ｂｅｔｔｅｇａ／Ｉ．Ｔｏｒｇｈｅｌｅ：Ｒ(ａｃｃｉｄｅｎｔ)

【ツール・ド・コルス】
　ＳＳが約１００ｋｍ短縮されたコースであったが、ブタフェーリは第２ステージで脱落。
　Ｃａｒ Ｎｏ．：Ｒｅｇｉｓｔｒａｔｉｏｎ　　Ｃｒｅｗ：Ｒｅｓｕｌｔ
　１１：ＴＯ Ｍ５４３７４　　　　　　　　　　Ａ．Ｖｕｄａｆｉｅｒｉ／Ｂ．Ｓｃａｂｉｎｉ：Ｒ(ａｃｃｉｄｅｎｔ)

 

 

 

 

　１４：ＴＯ Ｎ９８７９２　　　　　　　　　　Ａ．Ｂｅｔｔｅｇａ／Ｇ．Ｖａｃｃｅｔｔｏ：Ｒ(ｐｕｎｃｔｕｒｅｓ)

 

 

 

 

 

 

 

【ＲＡＣ】
　ＲＡＣでの勝利が欲しいランチアは２台のストラトスを送り込むも、
　アレン、ムナーリともにリタイアを喫する。
　Ｃａｒ Ｎｏ．：Ｒｅｇｉｓｔｒａｔｉｏｎ　　Ｃｒｅｗ：Ｒｅｓｕｌｔ
　３：ＴＯ Ｌ６４１３７　　　　　　　　　　　Ｍ．Ａｌｅｎ／Ｉ．Ｋｉｖｉｍａｋｉ：Ｒ(ｇｅａｒｂｏｘ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

　１０：ＴＯ Ｐ５０７４５　　　　　　　　　　Ｓ．Ｍｕｎａｒｉ／Ｐ．Ｓｏｄａｎｏ：Ｒ(ｅｎｇｉｎｅ)

 

 

 

 

 

 

 

ワークスの歴史は途絶えたが、これ以降もストラトスはプライベーターたちに数々の勝利と栄光をもたらした。
１９７９年は、ダルニッシュがブルーのシャルドネストラトスでモンテカルロ、ツール・ド・コルスを
そしてジョリークラブから参加した“トニー”が、長丁場のサンレモを制した。

１９７９ ＲＡＬＬＹＥ ＭＯＮＴＥ ＣＡＲＬＯ　４：Ｂ．Ｄａｒｎｉｃｈｅ／Ａ．Ｍａｈｅ：１ｓｔ

 

 

 

 

 

 

１９７９ ＴＯＵＲ ＤＥ ＣＯＲＳＥ　１：Ｂ．Ｄａｒｎｉｃｈｅ／Ａ．Ｍａｈｅ：１ｓｔ

 

 

１９７９ ＲＡＬＬＹＥ ＳＡＮＲＥＭＯ　２：“Ｔｏｎｙ”／Ｍ．Ｍａｎｎｉｎｉ：１ｓｔ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

１９７９ ＲＡＣ ＲＡＬＬＹＥ　２： Ｍ．Ａｌｅｎ／Ｉ．Ｋｉｖｉｍａｋｉ：５ｔｈ