チョコレートの製造法
チョコレートの原料である「カカオ豆」は、赤道近くのカカオ農園で栽培され、「発酵」や「乾燥」などの加工が行われた後、チョコレート製造工場のある加工国へ輸出されます。
そして、品質検査後、次のような工程を経て芳醇なチョコレートに変わります。
(1)焙焼ばいしょう(ロースト)
カカオ豆を、水分含有量1.5%程度になるまで乾燥させ、110~140℃でローストする。
(2)破砕・分離(風選)
焙焼されたカカオ豆は、溝つきロールを通すか、または衝撃板に強く打ちつけて荒砕きにする。さらに、風力を利用して外皮や胚芽を除去し、純粋な「胚乳」の部分だけを取り出す。
この胚乳の断片は「カカオニブ」と呼ばれ、近年では、このニブの状態で製菓材料として利用することもある。
(3)配合(ブレンド)
製造するチョコレートの特徴に合わせて、風味の異なる複数のカカオニブを配合する。
生産量が多くチョコレート全体の土台となる「ベースビーンズ」と、特徴的な芳香をつける「フレーバービーンズ」を組み合わせる。
(4)摩砕(ペースト化)
混合したカカオニブをディスクミルやボールミルなどですりつぶす。
すると、ニブの中に55%程度含まれているカカオバターがにじみ出て、全体がドロドロのペースト状に変わる。このペーストを「カカオマス(またはカカオリカー)と呼んでいる。
(5)混合(ミキシング)
製造するチョコレートの種類に合わせて、カカオマス、グラニュー糖、粉乳、カカオバターの一部など、原材料を混合する。
(6)微粒化(リファイニング)
数本のロールの間を連続的に通過させ、これらの粒子を25ミクロン以下になるまですりつぶす。
全体の流動性が低くなり乾燥したフレーク状となる。
(7)精錬(コンチング)
フレーク状になったチョコレート生地を、強力な羽根やローラーで攪拌(かくはん)し、高温(45~80℃)で12~24時間以上力強く練り上げる。
(8)調温(テンパリング)
精錬の終わったチョコレートは、中に含まれているカカオバターの状態を、最も微細で安定した結晶構造に誘導するために「調温(テンパリング)」という作業を行う。
(9)成形・冷却
調温の終わったチョコレートを型に流し入れ、激しく振動させて気泡を抜く。
これを冷やし固めると、正しく調温されたものほど早く固まり収縮率も大きいため、簡単に型から外すことができる。
(10)熟成
カカオバターの結晶をさらに安定化させるため、温度や湿度が管理された倉庫で3~4週間貯蔵する。
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私たちが美味しいチョコレートを食べられるのは、これだけの製造工程をへて丹念に作られているからなのですね。