名探偵湖南は
驚きを隠せない。


























なぜかというと、全員が

「その日タントには乗っていない」

と言うからだ。

































一体どういう事だろうか…?
















まずは名探偵湖南がほぼほぼ犯人と

決めつけていた容疑者Hから。


橋本氏のアリバイを確認すると、

甲賀市方面に出ていたので、

カローラで行ったという事であった。






確かに、湖南市から出る時など

ちょっと距離を走るときはカローラで行くことが多い。






彼のアリバイは確実であろう。












…となると、まさか
容疑者Aのどちらか
という事なのか!?
















では青木氏のアリバイは???












彼はお昼ごはんを買いに外出している。

それはわたくしも知っている。

どの車で行ったかまでは知らないが。










青木氏いわく、カローラで行ったとの事。

これは記憶にもしっかり残っており、

確実なものであるようだ。

















…となると、
まさか私!?













一気に不安になった。



自分がタントを使ったという事実をすっかり忘れ、

こんなに事をあらげているのだとしたら。











これほど
恥ずかしい事は
無い。


















待って。

よくよく思い出してみよう。





本当にわたしは午前中の用事で

カローラを使っていたのか?









どうやったっけ?

どうやったっけ?

でも珍しくカローラ乗ったなぁとか思った記憶はあるし、

棚の扉を開けて鍵を取ったときにカローラの方だった

記憶もしっかりある。




















やはり私でもない。
















そうなってくると…

あのタントは私が使うまで、

朝からずっとあの位置にあったことになる。







すなわち、犯人は

あのタントで出勤している橋本氏。





























「やっぱ僕ですかね…」




もうあと一歩で罪を認めそうな容疑者H。

























しかし
名探偵湖南は
納得がいって
いなかった。















仮に朝からずーっとタントがあそこにあったとして、

カローラだけを各スタッフが1回ずつ使っている。









そんなはずは
無い。















タント:9  カローラ:1の麻生がなぜ

わざわざカローラを使ったのか。



甲賀市に行ったわけでもないのに。







その理由はただひとつ。


タントの鍵が無かった
からだ。













つまり、絶対に誰かが1回は

タントを使っている。






しかし、名探偵湖南が向けていた容疑者Hへの

深い疑いは、全員に向けなければならなくなった。















もう何が何だか分からない。



あとちょっとで橋本氏が罪を認めそうなのだから

もうそういう事にしとけば終わるのだが、

でもそれでは推理でも解決でも何でもない。





















ついに迷宮入りの謎に

でくわしたか、名探偵湖南よ…。






















































「僕タント1回
使ってますね。」


ファッ!?




















おいおいおい。

急展開。

















「いやちょっと待って。
僕あらぬ疑いかけられた上に
無実の罪
認めかけてたんやで?」

「何その軽い感じ?」





























「いや~でも
無意識でした」










タント使ったことをすっかり忘れてたのは

他の誰でもない、こやつでした。














というわけで今回の事件の犯人は

まさかの青木俊也。






そして名探偵湖南の推理は

はずれてしまったという衝撃の結末でした。


















真実は、意外なところに潜んでいる…

しかし!
真実は、いつも、ひとつ!!!!












橋本さんごめん。笑