「日本も我々の攻撃圏内にある」 朝鮮中央通信が警告 | ジャーナリスト・元毎日新聞記者、熱海芳弘のブログ

     

     北朝鮮の新型中距離弾道ミサイル「火星12」が14日に発射されたことを巡り、朝鮮中央通信は20日、日本政府の対応を批判し、「日本も我々の攻撃圏内にある」と警告した。日本に対して「今からでも災いを招く愚かな行為をやめ、自粛する方が良い」と主張した。

     

     同通信は「日本は米国に追従して反朝鮮制裁策動に狂奔したことで、自らが我々の攻撃圏内に更に深く入る結果をもたらした」と指摘。「実戦配備された核兵器を含む我々の全ての軍事的攻撃手段は、米本土と共に日本に駐屯する米軍基地にも照準を合わせ、発射の瞬間だけを待っている」と強調した。(ソウル=牧野愛博)

     

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    話は変わりますが、昨日午後9時からのNHKスペシャル、「北朝鮮の弾道ミサイル(ICBM)」は50分の放送でしたが、手に汗握る番組でした。

     

    キム・ジョイル北朝鮮労働委員会委員長の暴発ぶりは、核ミサイルが最終到達点だそうです。今、現在、北朝鮮の弾道ミサイルの射程距離は、米領グアムまでです。当然、日本にも届きます。

     

    私見ですが、北が日本を狙うとしたら、米横田基地(東京都福生市)、沖縄嘉手納基地、同普天間飛行場、三沢基地(青森県三沢市)、国内の原発あたりです。おととい取材したのですが、仮に北がICBMを日本に打ち込んだ場合、迎撃ミサイルで完全には撃ち落とせないのです。ショックでした。海上自衛隊のイージス艦搭載の迎撃ミサイルを含めてもです。

     

    そうなると、東日本大震災で東京電力福島第1原子力発電所の事故が最低でも10回起きる計算となります。私は福島県出身なので、福島の事故は心を痛めていますが、それが10回起きたら、いったい日本はどうなるのでしょうか。

     

    いくら我が国が米国の核の傘に入っていても、米国があわてて北に報復として、在韓国、在沖縄、ならびに日本海の航空母艦が総攻撃をかけても、日本は間違いなく沈没します。いくら、米トランプ大統領が北に軍事介入するといっても、北は国際社会からはずれているので、

    無意味です。後ろ盾の中国、ロシアをも無視しているからです。

     

    安倍晋三総理は、「対話と圧力」をかかげていますが、実質上、対話は無理です。小泉純一郎元総理が二度、訪朝しても、だめだったからです。その時、安倍総理は副官房長官として同席しました。ですから、事情はよく分かっているはずです。

     

    現段階において、日本が北にしているのは、最大級の経済制裁です。北でまともに飯を食っているのは、軍人、官僚、首都ピョンヤン市民くらいでしょう。田舎では餓死者が続出しています。そうした経済状況の中、突出して軍事費が高いのですから、よく、クーデターが起きないのが不思議です。

     

    それと、北による拉致被害者救出は無理だと思います。北のカードには入っていません。横田めぐみさんらをはじめ、被害者の心境を思いやるとやるせない思いがします。自民党保守派の議員がよくつけている青のバッチは無意味なのではないでしょうか。私には単なるパフォーマンスにしか見えません。