大統領選では、トランプのビジネスの才覚に注目が集まった。その手腕をもってすれば、アメリカは再び絶大な繁栄を謳歌することができるのではないかという幻想が広がり、それが異様な「トランプ現象」を引き起こす一因になった。

 

トランプには「不動産王」「大富豪」といった形容が常時、メディアによって冠せられる。ために、そのビジネスの才覚には疑問の余地がないと錯覚されやすい。

 

しかし、トランプはビジネスの「常勝将軍」ではない。それどころか破産を4回もしており、そのビジネス歴は錯誤の連続と言っていいほどだ。

 

失敗した事例は数多く、悪評もまだ消えない。

 

トランプの事業を俯瞰すれば、トランプは決して突出した事業家ではないことだ。