トランプと前妻は結婚に際して、離婚時の財産分与をあらかめて決めておく「婚前契約」を結んでいる。70年代ではまだまだ稀なケースでだった。
だが、今では珍しいものではなくなった。
結婚前に。破局の前に財産の分配を決めておくとかだ。
破局交渉は間もなく始まり、交渉は難航し、前妻は椅子を思いっきり蹴って、庭に出て行ったことも二度や三度ではない。前妻15万ドルの「離婚時基金」を自分の名義で即時に創設するように要求し、さしものトランプに関して、ぎりぎりの妥協案に提示し双方はようやく折り合ったという。
結婚時の条件を巡っては口角泡を飛ばす激論を終え、それから何食わぬ顔で豪華賢覧のパーティーに出席した。仮面の夫婦といったところか。
そもそも彼らの結婚は1977春のことで、まだ、「トランプ・タワー」が完成はしていなかった。だが、トランプはコモド・ホテル建て替えというマンハッタンでも超一流のホテルを作り買収し、メディアに載り、その名が一段と大きくなった。
少し驚いた話を述べる。前妻は「トランプ・オーガニゼーション」のインテリア・デザイン担当の副社長仕事のパートナーとなってしまった。
優秀で空気が読める読者の方はこれがどういうことか、お分かりですよね(つづく)