【ソウル時事】韓国の朴槿恵前大統領(65)をめぐる疑惑を調べている検察特別捜査本部は21日深夜、朴氏への聴取を終了した。

 聯合ニュースによると、朴氏はサムスングループからの収賄など疑惑を全面否認した。検察は事案の重大性や証拠隠滅の恐れを勘案、逮捕状の請求を本格的に検討する。

 聯合などによれば、聴取終了は午後11時40分(日本時間同)。午前9時35分から昼食、夕食を挟んで約14時間に及んだ。調書の確認に1、2時間かかる見込みで、調書に署名後、帰宅するという。

 朴氏は在任中、検察や特別検察官の聴取を拒否していたが、憲法裁判所に提出した意見書で疑惑に逐一反論している。朴氏はこの中で、サムスンの事実上のトップ、サムスン電子副会長の李在鎔被告から「不正な請託を受けたことはない」と強調。友人の崔順実被告らが設立した財団についても、韓流文化やスポーツの発展のために、積極的に協力するよう指示したにすぎないと説明した。

 さらに、「崔被告に国家政策、人事、外交の文書を渡し、国政介入を許したという主張は全く事実でない」と述べており、こうした主張を繰り返したとみられる。