福島県大熊町のがれきから9日に遺骨が見つかり、DNA型鑑定の結果、東日本大震災の津波で行方不明となっていた同町の木村紀夫さん(51)の次女汐凪(ゆうな)さん=当時(7)=と判明した。大熊町は東京電力福島第1原発が立地し、今も全域が避難区域。避難先の長野県白馬村から捜索に通い続ける木村さんは「娘からクリスマスプレゼントを受け取った気がする」と話した。
木村さんによると、首と顎部分とみられる遺骨を、自宅近くのがれきから作業員が発見した。鑑定で汐凪さんのものだと分かり、22日に本県警から連絡を受けた。
汐凪さんが2011(平成23)年3月11日の震災当日に履いていた靴も、12年6月に付近で見つかっている。「『ここにいるよ』とずっと手を振っていたのだろうと思うと、申し訳ない気持ちになる」と木村さん。