日銀が14日発表した12月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、大企業・製造業がプラス10(前回9月調査はプラス6)となり、2015年6月以来1年半ぶりに改善した。大企業・非製造業はプラス18で横ばいだった。世界経済の持ち直しや最近の円安・株高で、輸出企業を中心に景況感が上向いた。

    DIは、景気が「良い」と回答した企業の割合から「悪い」と回答した割合を引いた数値。大企業・製造業のDIは、16業種のうち9業種で改善した。アジア向けのスマートフォン用電子部品が好調だった「電気機械」が9ポイント改善のプラス4、原油など国際商品市況の回復を受けて「石油・石炭製品」が17ポイント改善のプラス22だった。一方、原材料費が上昇している「食料品」など4業種が悪化した。

     大企業・非製造業は12業種のうち5業種で改善。製造業の業績改善を受け、「対事業所サービス」が4ポイント改善のプラス33、「電気・ガス」が5ポイント改善のプラス8だった。第2次補正予算に支えられ、「建設」もプラス40と1ポイント改善した。一方、人件費上昇の影響で、「宿泊・飲食サービス」がプラス9と3ポイント悪化した。

     

    中小企業の景況感は改善傾向が見られた。製造業のDIはプラス1と前回から4ポイント改善。非製造業もプラス2と1ポイント改善した。3カ月後の先行きDIは、大企業・製造業、非製造業とも2ポイント悪化を見込んでいる。

     

    16年度の想定為替レートは、1ドル=104円90銭と、9月調査時点(107円92銭)から約3円、円高方向に修正された。調査は米大統領選でトランプ氏が勝利した11月9日以降に実施された。