今年は参議院の選挙が実施されます。
返り咲きから4年目に入った安倍総理は、参議院選に並々ならぬ闘志を燃やしているようです。
例年より半月ほど早く、今日から通常開幕する日程にしたのも、
昨年暮れに公明党の主張を入れて軽減税率の協議を決着させたのも、全ては、参議院を有利に戦う布石とみられています。
自民党は、与党のパートナーである公明党には、足を向けられないのです。なぜなら、公明党が立候補しないところ、以外は自民党を推す動きが、連立を組んだ時から続いているからです。
安倍総理は昨年11月28日、自ら会長を務める右派系の議員連盟「創生日本」の会合でこう訴えています。
「憲法改正をはじめ、占領時代に作られた仕組みを変えることが、立党の原点だ。来年の参議院選でお願いしたい」
だが、憲法を変えるには、衆参両院ともに、「総議員の3分の2以上」の賛成を得て、改正案を発議し、国民投票にかけなけばなりません。一時の多数派の意向だけで、容易に変更ができないように設けられた高いハードルです。
現在、与党である自民、公明両党は、衆議院で3分の2以上の議席を占めています。しかし、参院では、3分の2まで30議席が足りないのです。
憲法学者の長谷部恭男氏は「国会が戦争を通じて攻撃しているのは、実は敵国の憲法原理だ」と述べています。この表現に従えば、日本は憲法は戦いに負けて、新たな憲法原理を獲得したことになります。
「戦後レジウームからの脱却」を唱え、現憲法を「占領軍のおしつけ」と呼んできた安倍総理である。出発点であるポツダム宣言を読んでいないと考えにくい。むしろ、宣言への抵抗感を隠すために論評を避けたと思います。
憲法が定めるのは、抽象的なことでないのです。
自由に小説や音楽を楽しめるのも、差別も差別はいけないと多くの人が考えるのも、外国との関係を良くしようとする力が働くのも、憲法が元になっているのです。
憲法の議論では、そんな生活者の実感を大切にするべきでしょう。
なぜなら、憲法は権力者のものではなく、私たちのものだと思います。
個人的には、日本国憲法の9条だけは、死守すべきだと思います。
上記の読んだ読者のみなさま。いかに、安倍内閣が、右へ右へのと突き進んでいると思いませんか。私はこの国の将来を憂えています。
私的なことですが、昨日夜、関東ウェーブの幹事から電話がありました。彼もいろいろ悩んでいるようです。