私は生粋の「東北人」だ。
で、双極性障害とも言われる、宮沢賢治に迫る作品が読みたいので、
あえて、この書を読んだ。
タイトルは「デクノボーになりたい」。
デクノボーと言われても、 何か分からない方もいるのではないか。
デクノボーとは木遇のような身体感覚を得て、人間界そのものから脱出したいという欲望と不安を端的にあらわす逆説的な表現のことである。
実は、私は『東北「方言」ものがたり』(無明舎出版)という本を書いているのだが、
最初に登場する女優・故長岡輝子さんにインタビューをした。
長岡さんは、賢治に関する詩や童話の朗読会を長年続けてきたのだ。
若い方にはご存知ないかも知れないが、長岡さんは、NHKの朝ドラ「おしん」の山形県酒田市を舞台した女店主を演じた。
さて、本題に戻そう。
賢治の特質を宗教にあると私は見ている。
実家が浄土真宗、だが、賢治は日蓮宗に心が移り、
成長後は、プロテスタント、カトリックに目覚める。
そして、賢治の妹、トシ子の死が作品全体に息づいている。
それと彼のキーワードが「風」にある。その辺の意味が私はあまり理解できなかった。
最後に著者について。
山折哲雄さん。国際日本文化センター所長。
そこへ、私は梅原猛さんにインタビューに行ったことがある。
当時、私は毎日新聞東京本社在勤中で、「隣りの研究」という週に一度のかなり反響があった企画記事があり、「すし」を題材に取材した時に、山折さんにコメントを求めた。
関西は「白系統」関東は「赤系統」というものであった。
解説すると、関西は貴族文化が白を好み、関東は武士の世界であるので、血の意味で赤を好むとあった。