自著『双極性障害と闘う~患者として、新聞記者として』(無明舎出版)が、地域精神保健福祉機構(NPO法人・コンボ)の会報誌11月号で紹介されました。以下、その全文です。
私は著者と同じく双極性障害Ⅰ型当事者です。現在は精神保健福祉士として、地域での支援をしております。
私が最初に関心をいだいたのが、参考文献でした。18冊中7冊、私も読んだことがあり、自身の回復に大きく関与している著書だったのです。
私は、公私ともに精神疾患をもつ仲間と接する機会が多くあり、双極性障害Ⅰ型の当時者の方とお話をする機会もあります。みなさん、私と同じようにジェットコースターのようなスリルのある人生を歩まれており、つい聞き入ってしまうこともよくあります。
この本もそんなふうに、熱海さんの語らいに、そばで耳を傾ける感覚で読ませていただきました。そして、どんなエピソードもこの病気を患う者なら、「わかる、わかる。そういうことあったよ。しんどいよね」と共感できるポイントがたくさんありました。
「カミングアウト」というフレーズが多くみられましたが、そこには世の中の差別や偏見を打破したいという強い思いと、そうすることで悲しむ人がいるではないか、という不安が混在しているようにも感じました。
双極性障害は、病識を深め、服薬や通院を遵守し、日常生活のリズムを整え、他者への感謝を大切に歩めば、ある程度コントロールできると近頃考えています。著者の熱海さんも私も、閉鎖病棟や保護室、失職を経験していますが、近年は良好な様子です。
新聞記者としての熱海さんですが、躁のエネルギーを上手に取材に活かされた部分もあったと思います。社会に対する使命感のような思いがこの著書にもこめられているのではないでしょうか。この本の魅力は、熱海さんの人生とあわせて各時代の事件等への取材の内容が鮮明に綴られている点だ見受けられています。
双極性障害における躁状態では、友人やお金、仕事等大切なものを失う危険性があり、うつ状態では自身の命を失うこともあります。本人ばかりか周囲の人たちにも影響が強くある疾患のため、この本が世の中に広く知られ、多くの方に読んでいただけると、同じ病に向き合う者として幸いです。
以上。
コンボライター 久賀さやかさんでした。
久賀さん、細部まで読んでいただき、誠にありがとうございました。久賀さんの文章に感激しました。感謝感謝です。