日本スケート連盟は10日、フィギュアスケート男子の羽生結弦選手(19)が9日に東京都内の病院で精密検査を受け、頭部挫創などで全治2~3週間との診断を受けたと発表した。


直前のアクシデントにもめげず演じきった羽生選手 は不屈の精神を見せたが、選手の健康や競技の安全性の観点では決して美談で終わらせることはできない。頭部も負傷しており、専門家は「棄権させるべきだった」と警告する。


 日本スケート連盟の伊東秀仁フィギュア部長によると、日本チームには今大会、医師が同行しておらず、2人の激突後に羽生選手 は米国、閻涵選手はカナダのチーム医師の診察を受け、競技に支障がないと判断された。


伊東部長は「(氷には)頭を打っていなかったし、医師のゴーサインもあった」と述べ、フリー演技を行った判断に問題はなかったとの認識を示した。


だが、脳神経外科医らで組織する日本脳神経外傷学会員の野地雅人・神奈川県立足柄上(あしがらかみ)病院医師は、テレビや新聞の報道を基に推測した激突後の羽生選手 の状態が、


(1)すぐには立てなかった(2)視点が定まらなかった(3)コーチとの会話で混乱があった(4)演技で5回も転倒するなどバランス感覚を失っていた--ことなどから、脳しんとうが疑われたと指摘。「絶対に演技をさせるべきではなかった」と懸念した。


フィギュアスケートは演技では選手同士が激しい身体接触を伴わないため、コーチらに安全への意識が浸透していない。その中で今回の事故は起きた。


フィギュアの大会では6人程度が一つのリンクで同時に練習を行うのが通例。日本選手関係だけ見ても、2010年GPファイナル(北京)の練習中に高橋大輔さんと小塚崇彦選手(トヨタ自動車)が激突するなど、事故は度々起きている。




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