私は学究肌ではない。情報を入手するため、新聞や本をよく読むが、
その程度の知識で売り物になる記事が書けると問われたら、「書けない」と言うしかない。
やはり、ニュースバリューのある要人とたまには食事をともにし、付き合いで酒も飲まなければならない(禁酒中だが)。それでも情報が集まる可能性はいいところ60%ぐらいではないか。
東京滞在時のルーティーンワークは、まず厚労省、経産省、農林水産省に顔を出す。顔つなぎくらいはしなくてはならない。でも、この三省は回るだけで十分。
元所属していた会社に「国会記者証」を返納し忘れたので、国会議事堂裏の議員宿舎に、これがあれば入れる。スーツを着ていれば、守衛さんに社員証を見せろとは言われない。中での様子はここでは書けない。
夏は暑いので、近くの国立国会図書館で涼む。冷房がなんとも心地よい。国内の出版物全てが閲覧可能なのだが、出てくるまでに1時間以上かかることもしばしばだ。
夕方になり、タクシーで神田神保町へ行く。時間のゆとりのある時は散髪をすませ、三省堂書店で参考文献を探す。ここが一番ヒットする可能性が高い。夜は、水面下で仕事をもらうために営業。ここが精神的に一番きつい。
東京は何だかんだ言っても、人、物、金、情報が一極集中しているから、好むと好まざるにかかわらず、接点を設けていないと、つけが自分に回ってくる。だが、来年中にはカムバックするつもりだ。問題は家族。頭が痛い。