安倍晋三首相と韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領がオランダで、オバマ米大統領の仲介により、就任以来初めて正式に会談した。北朝鮮の核・ミサイル開発を中心とする東アジアの安全保障に議題を絞り、歴史認識や集団的自衛権には触れないという限定的な内容だった。


日韓が歴史に向き合うのは大切なことだ。しかし、過去にだけ目を向けていられるほど、両国を取り巻く安全保障環境は甘くない。北朝鮮情勢は金正恩(キム・ジョンウン)体制になって以降、一層不透明さを増している。


会談が開催されたのと同じ時間帯に、北朝鮮は「ノドン」とみられる中距離弾道ミサイル2発を発射した。ノドンは最大射程約1300キロで、日本のほぼ全域を射程に収める。2発は朝鮮半島を横断して約650キロ飛び、日本海の公海上に落ちた。北朝鮮は、相変わらず、力による外交を続けており、侮れない。


ミサイル発射は、日米韓3カ国をけん制する狙いなのであろう。発射は、国連安全保障理事会決議や日朝平壌宣言に違反する。3カ国政府が厳しく批判したのは当然のことだ。


3首脳が会談で北朝鮮の非核化を実現するために、日米韓が緊密に連携することや、中国の役割の重要性を確認したことは有意義だった。6カ国協議の日米韓首席代表による会合の早期開催や、3カ国の外交・防衛当局による協議の必要性なども話し合われた。ぜひ実現させてほしい。


日米韓が取り組むべき安全保障上の課題は、北朝鮮情勢にとどまらない。ロシアによるウクライナ南部のクリミア編入のように、東アジアでも、海洋進出を強める中国が力を背景にした現状変更に出ないよう、日米韓が果たす役割は大きい。


従軍慰安婦などの歴史認識は会談では封印したが、依然、この問題をめぐる日韓の溝は深い。日韓両政府間では、慰安婦問題について近く外務省局長級協議を設けて話し合う案が浮上している。日本は慰安婦問題を含む戦後補償について法的に解決済みとの立場だが、そのうえで対立を乗り越えるため努力して欲しい。


日米韓首脳会談は、4月にオバマ大統領の日韓訪問を控え、両国関係の悪化を懸念した米国のあっせんで、ようやく実現した。だが、もう米国頼みは許されない。今回の会談を第一歩にして、両国は東アジア地域の安定の土台となる関係を自分たちの手で早急に再構築すべきだ。


(毎日新聞より一部引用)



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