23日に投開票された「出直し大阪市長選」で、橋下徹前市長が再選を決めた。投票率は23.59%で、橋下改革への期待から60%に達した2011年11月の前回市長選を大きく下回り、大阪市長選として過去最低となった。


議会の抵抗で行き詰まった「大阪都」構想実現の手続きを進めようと橋下氏が仕掛けた選挙だが、低い投票率は、有権者にとっては冷ややかに受け取られた。


各種世論調査では、出直し選に6割が反対だった。都構想への賛否は拮抗(きっこう)し、多数が慎重な議論を望んでいる。拙速を避けて、内容を充実してほしいというのが民意だろう。


橋下氏の唐突で乱暴な手法に、市議会野党が反発した。が、有力な対抗馬は立てなかった。


選挙で都構想に市民の関心や期待が高まったと言えず、再選されたからといって、橋下氏が野党多数の議会を動かせるわけでもない。約6億円の選挙費用を使い、市政を空転させただけではないか。いったい何のための選挙だったのだろうか。


大阪府と大阪市を統合再編し、二重行政を解消するという都構想は、橋下氏の最大の公約で、来春の移行を目指している。


その中身を定める協定書を作成する協議会で、橋下氏は再編案を一つに絞り込むよう提案したが、市議会野党の公明、自民、民主、共産が「議論が不十分」と反対した。


選挙で民意を得て、それを後ろ盾にして議会に同意を迫る手法を選び、選挙戦では、協議会から反対派議員を外す考えも示した。「大阪都」を実現するには、協定書を完成したとしても、府・市議会の承認を得た上で、大阪市民を対象にした「住民投票」で賛否を決める必要がある。


橋下氏は住民投票まで手続きを進めたい考えだが、自ら代表を務める大阪維新の会は両議会とも少数与党。橋下氏の主張を議会が認める保証はなく壁は高い。


橋下氏は既得権益層を敵に見立てて攻撃することで支持を得てきたが、この政治手法も限界にきたのではないか。来春は府・市議選が予定されている。選挙をにらんで議会との対立が続けば、市民不在の空虚な政争と受け取られてしまうだろう。


出直し選で野党は候補擁立を見送ったが、候補を立てて都構想の是非を争うべきではなかったか。市長と議会はいずれも選挙による民意を代表する。市長は議会の反対意見にも耳を傾けなくてはならない。


「大阪都」になれば住民にどんなメリットがあるのかなど、具体的にわからないことは多い。構想を練り上げるためには期限を切らず、議論を積み重ねるしかない。橋下氏に求められるのは議会との丁寧な対話だ。


(一部、毎日新聞から引用)

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