3月8日の読売新聞朝刊「五郎ワールド」で、今年1月18日に亡くなった、

元毎日新聞記者・岩見隆夫さんの追悼記事が載っていました。


「五郎ワールド」とは、読売新聞の橋本五郎・特別編集委員の人気コラムです。

深い洞察力があって、かなり気に入っています。


橋本氏は、岩見さんの死去に伴い、毎日新聞からコメントを求められました。

それは以下の通りです。


「政治記者として偉大な先達であり、深く尊敬するジャーナリストの一人だった。『政治とは人間の営みである』との観点から政治評論を書き続け、多くの人に政治を身近なものに感じさせてくれた。時代の雰囲気に迎合することなく、国士のように、いつも国全体のことを考えておられた。最後まで自ら書き続けた記者だった」


私が毎日新聞東京本社に勤務時、岩見さんは確か、特別顧問との肩書きで24年にも及ぶ名物コラム「近聞遠見」などを執筆。取締役待遇でしたので、本社5階の役員室で仕事をしていました。


私がいた4階が編集局で、岩見さんは、時折、政治部の席に行き、何やらアドバイスをしていました。白髪で身長180センチはあろうかな、と思うほど。堂々たる体躯でした。


私は廊下ですれ違った際にあいさつした程度で、全く面識がないのと一緒です。いみじくも「五郎ワールド」では、岩見さんのことを「国士」と呼んでいますが、言い得て妙です。


岩見さんは社会部を経験しているだけあって、戦後最大の疑獄事件と言われる「ロッキード事件」の政治部サイドの取材キャップを務め、スクープを連発しただけなく、同事件を深く掘り下げて、病巣をえぐり出しました。この話は今でも毎日新聞では語り草になっています。


岩見さんは、最後の「大記者」でしょう。会社に関係なく慕われ、尊敬されました。私はその足元にも及びませんでしたが、そういう方が所属する同じ会社で働けただけで幸せです。


2月28日、岩見さんのお別れの会が開かれました。会場は、東京・内幸町のプレスセンター。私も取材で何度か行った場所で、岩見さんらしいなあと思いました。


岩見さんは肝臓ガンで、末期の宣告を受けながらも、最後まで筆を握り続けたとのことです。ジャーナリストの鏡。私もかくありたいです。


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