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もう7、8年前のこと。

「ニュースの職人」などと名乗っているジャーナリストの鳥越俊太郎さん。実はあることでバッティングしたことがあります。当時、私は毎日新聞社を退職。フリーのジャーナリストを目指して暗中模索中でした。


東京・台東区にあった精神障害者の全国組織の家族会に頻繁に出入りして、取材のヒントをもらうなどしていたのです。週刊誌、月刊誌などに売り込みに行くなど、かなり厳しいものがありました。


その家族会の機関誌(月刊)に「著名なジャーナリストのTさんが、テレビで精神障害者に対し、問題発言」と出ていたのです。そこで、その事務局に問い合わせたところ、「Tさんとは鳥越俊太郎さんです」


これは、売れると思いました。鳥越さんは、毎日新聞社で東京社会部、テヘラン特派員、サンデー毎日編集長などを歴任。先輩に当たります。で、鳥越さんの事務所にFAXで質問状を送ったところ・・・・


鳥越さんが、私の携帯電話へ怒りのオンパレード。「私は、あなたの質問状にある日時には別の場所で仕事をしていた。これは名誉毀損。何やっているんですか」。先の事務局に再度、問い合わせると、鳥越さんは無関係であることが判明しました。


私は顔が青くなりました。ああ、訴えられたら、一貫の終わりだ。急いで、鳥越さんの事務所へ、丁重に謝罪文を書き、到着したころあいをみて、電話しました。


「もう、いいでしょう。その代わり、良い仕事をしてくださいよ。あなたは後輩なんだから」。ふっと、息をつきました。あれから、紆余曲折。私はやはり、この業界以外で生活をすることは無理です。


働く形態にもよりますが、このご時勢、文筆だけでは、なかなかダメです。私はラジオ出演を二回しているのですが、どうも、調子が良くないのです。テレビなどもってのほか。でも、テレビに出て、有名になった後輩ジャーナリストも結構います。あの時間通りにもっていく、そのシナリオがやっかいなのです。