固定読者の方はお分かりかと思うが、

私は被災地、フクシマに住んでいる(月のうちだいぶ東京にいるが)。

仕事柄、いろいろな新聞を読んでいる。

当然、おり込みチラシも入ってくる。

東京に住んでいた時にはチラシをゆっくり見る暇もなかった。

帰郷して感じたことは、

あまりにもパチンコ店のチラシが多いことだ。


だが、それ以上に感じることはごく最近のケースだが、

主に東京の弁護士事務所のチラシが猛烈だ。

そのほとんどが、「あなたの借金問題解決します」

「家族や勤務先に知られずに任意生理できます」

「出張無料法律相談いたします」

挙句の果ては、「某テレビ局(地元)でもCMしています」。


感のいい読者のみなさまだったら、ピンとくるだろう。

そう、被災地ゆえに生活が困窮し、カード破産などで、

窮地に追い込まれている避難民を想定しての

「火事場泥棒」だ。

日本は資本主義の国だから、そうしたことを否定するつもりは全くない。


だが、こうも毎日毎日、手を代え品を代物量作戦でくると、

いい加減頭にくる。

福島県民はそれほどバカではないと言いたくなる。

福島第一原発事故で、警戒区域に住んでいる住民は、

帰りたくとも帰れない。

周りが帰るのは不可能だと思っていても、

「奇跡」を信じている。


以前、私の読者で、原発避難民は自業自得と書いた人がいた。

それに対して、その読者は、

「それは東京(その方は埼玉在住)の人の多くがそう思っている」

との答えが返ってきた。

怒りを通り越しあきれはてた。

実際、私は東京と実家を行き来しているが、

その読者のような意見は皆無である。


野田前総理は言った。

「フクシマの復興なくして日本の復興はない」

安倍総理になって言った。

「フクシマの事故を徹底検証し原発事故を解明。

その上で復興担当大臣を筆頭にできうる限りの支援をしていく」


被災地は疲弊している。本当に困っている。

両氏とも被災地を視察しているわけである。

一番困っている人たちが、

安心して暮らせていける生活再建をお願いしたい。