北朝鮮が先月、人工衛星打ち上げと称して行った、
事実上の長距離弾道ミサイル発射に関して、
制裁を強化する決議案を国連安全保障理事会が、
全会一致で採択した。
北朝鮮をかばう姿勢が目立っていた中国でさえ、
賛同する形で「国際社会の意思」を、
明確に示した意義は決して小さくない。
今回決議で注目すべきは、これまで中国の反対により、
「議長声明」という弱い形式で採択されがちだった、
北朝鮮ミサイル問題に関する安保理の対応が、
「全会一致の制裁決議」という、
力強い形で実現したことだ。
「3代世襲」で権力の座に就いた北朝鮮のキム・ジョンウン第一書記は、
いずれ訪中して習近平総書記と、友好関係を深める必要があるが、
中国側が受け入れにくいと考える可能性もある。
どんな状況であれ、日米韓の緊密な連携は不可欠だ。
順調に見える時こそ警戒を怠ってはならない。