厚生労働省の調査によれば、2009年の新規学卒者の3年以内の離職率は、
中学卒でおよそ64%、高校卒で36%、大学卒で29%に上る。
離職が一概に悪いと言えないが、
仕事を覚えるには一定の期間が必要なことも事実だろう。
例えば、プロ野球では、投手は先発、中継ぎ、抑えの分業制。
試合の中で、それぞれの役割がある。
対応力、忍耐力を問われるのは中継ぎだ。
登板の場面は、勝ち試合、敗戦処理、接戦など、さまざまである。
「調子が悪くても、疲れていても嫌とは言えず、投げられるところまで、投げてしまう」と、
ある中継ぎ投手。別の投手は「一球で流れを呼び込むこともできる」。
場面を選べず、与えられた条件の中で苦心して打者を封じる。
それを積み重ねて、ある者は一流の中継ぎへ、
ある者は先発、抑えへと成長していく。
仕事とは、そんなものだろう。