政府は尖閣諸島(沖縄県石垣市)の魚釣島、南小島、北小島の3島を、


20億5000万円で購入する売買契約を、地権者と締結し、国有化した。


この20億5000万円という金額だが、


これは国土交通省内に作った評価価格算定のための極秘チームが、


尖閣諸島を埋め立て工事で再生する場合の工事価格をもとに算出した。


私の記憶ではもう10年以上の前のことになるが、


沖ノ鳥島のことを思い出した。


干潮になると、数メートルの領土になってしまうこの島を、


政府が周辺域をコンクリートで埋め立てた。


これに対し、中国側が「これは島ではなく岩だ」と強くアピールしたのを覚えている。


こうした経緯から、恐らく石原慎太郎・東京都知事が忸怩たる思いから、


「越権行為」とも思える尖閣諸島の地権者からの買い上げを行ったのだろう。


しかし、この地権者たちの多くが「本来これは国が行うべきこと」との声を上げた。


これは正論である。


ここまで放置してきた国がやっと動き出したわけである。


背景には、外務省と国土交通省の縦割行政の弊害があったのではないか、


と私は思う。実務を国土交通省がやったわけだ。


中国側は穏やかではない。


中国人民解放軍機関紙「開放軍報」は、


「日本政府は火遊びをするな」との論評を掲載し、


国有化は「第二次大戦以来、中国の主権に対する最もあからさまな挑戦だ」と非難した。


日本は、対ロシアで「北方領土」、対中国で「尖閣諸島」、対韓国で「竹島」


問題を抱えている。


個人的な意見だが、北方領土と竹島の奪還はハードルが高いと思う。


それよりも費用対効果(国益)を考えるべきだろう。