私が新聞記者だったころ、一応は他社の新聞をチェックするのだが、


まず最初は社会面に目を釘付けするように見た。


守備範囲が主に事件、事故、災害などが多いからである。


抜かれていないかどか。これは当事者でないとなかなか分かりづらい。


人間だから、勝つ時もあれば負けることもある。


が、私は頭がいいわけでもなく、文章力があるわけではない。


考えた末、アピールするところはスクープをとることのみ。


だから、特ダネを書くとまた次の特ダネへと猪突猛進していた。


それは若かったせいもある。


しかし、日本新聞協会賞のような輝かしい賞とは無縁だった。


数撃てばあたるではないが、内容は置いて、スクープの数だけは、


同期入社の記者の中では多い部類だった。


最近、新聞各紙で度肝を抜くようなスーパースクープはあまりない。


ネット全盛の時代にあって新聞の役割は大きく変わるかも知れない。


各社とも生き残りをかけてWEBへ移行する時期だ。


紙ベース自体は縮小するかも知れないが、


どうしてもパソコンの画面からではなくて、紙媒体として要望する方もいるはずだ。


いろいろメディアの本も読んではいるが、ビジネスの世界もネットへ移行しつつある。


新聞は無くなるということはないと信じているが、


私以降の世代の交代が進むと、どういう形で残るかがかなり気になるところだ。