復興庁は、東日本大震災の被災者が避難所などで、


体調を崩して亡くなった「震災関連死」に関する最終報告書を発表した。


調査対象になった岩手、宮城、福島の3県18市町村の死者1263人のうち、


約9割は70歳以上の高齢者。


死亡原因(複数回答)については、


「避難所生活の肉体・精神的疲労」が638人と半数を超えた。


そのうち福島県内が433人を占め、


東京電力福島第一原発事故が広範囲・長期間にわたり、


多数の住民を苦しめている実態が鮮明になった。


私は、今回の震災で避難所は一応、見た。


取材で訪れた阪神大震災の避難所と一緒で、プライバシーのない、至極居心地の極めて悪い場所だった。


一応、食料と水は届けられたが、それは生きていくための最小限のもの。


自衛隊が容易した簡易浴槽が避難所に到着したのは、約2週間後だ。


「震災関連死」は、遺族が申請して市町村が震災との因果関係を認定すれば、


直接死と同様に最高500万円が国から支給されるという。


私も不勉強だったのだが、この500万円。


支給されるのには文句をつけるつもりはないが、


この金額と人命をてんびんにかけると、あまりにも安すぎる金額ではないだろうか。


葬式代で消えてしまう金額だからである。