東北新幹線の福島駅ホームでは、発車の際、「栄冠は君に輝く」のメロディーが流れる。
さわやかな音色だ。
今夏も熱戦が展開されている夏の甲子園の大会歌でもある。
作曲した古関祐而氏が福島市出身であることから、
氏の生誕100周年だった3年前から流されている。
あの勇壮にして、伸びやかな旋律を耳にすると、
野球ファンならずとも、熱気あふれる甲子園の情景が浮かぶ。
球児の必死なプレー、スタンドの大歓声・・・
全力の名シーンを彩る不朽の曲といえよう。
この歌は誰もいない甲子園球場のマウンドに立ち、曲想を練ったという。
大舞台で乱舞する選手だけでなく、甲子園を目指すも地方大会で涙を飲んだ球児、
さらには、彼らを応援する仲間、支えてきた家族・・・・
そうした人たちの「心の声」に耳を澄ます中に
こだました音律を、紡いだに違いない。