昨日、最終話となった、テレビの「運命の人」。

私は、いわゆるこの「西山事件」を直接、取材もしていないので、

何が真実であるのか、本当の事を知りたい。

原作者の山崎豊子さんは、「大地の子」をはじめ、戦後史の痛いところを突く作家だ。

前回も触れたように、山崎さんは、新聞記者出身だ。

だから、文壇の中でも取材能力がすごい。

で、西山事件に関していうと、山崎さんと、これまで大筋で妥当とされてきた内容がかなり事なる。

具体的には、ニュースソースを秘匿せず、国会議員(作中では、横溝)に、

外務省極秘秘密電信文を流したというものだ。

さらに、西山太吉元毎日新聞記者が、

同省女性事務官に酒を飲ませた上、強引に体の関係をもたせ、

それによって、情報をとったとされる。

では、山崎作品とは、異なる主張だ。それは、前回述べたので割愛する。

今回、私がこのブログで、お話したいことは、二点。

一点目が、この横溝という男が、西山氏へ土下座までするほど、

この電信文をほしがったことに対し、西山氏は沖縄密約が闇に葬られることに対し、

西山氏が社会正義の観点から、この文書を渡した。

それで、あろうことか、横溝は国会審議中にこの文書を掲げたのだ。

それによって、西山氏も、元事務官も逮捕、起訴されてしまったのだ。

こういう事態になって、横溝は、私が知る限り、償いをしていない。

というか、二人の一生は横溝によって抹殺されたのである。

私はそんなことまで引き起こした男が、三権の長であることに対し、

激しく抗議したい。